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初冠雪の北海道 このまま一気に冬になる? 今後の気温や天気は

2022年10月05日17:10

日本気象協会 北海道支社今井 希依

今日(5日)、利尻山と旭岳では初冠雪を観測し、独自観測ではありますが黒岳でも初雪を観測しました。道内では今シーズン初の雪の便りが続々と届き、いよいよ本格的な冬の季節が近づいてきているようです。このまま一気に冬になるのか? 最新の予報を解説します。

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道内では今シーズン初の初冠雪に

今日(5日)は、北海道の上空に11月上旬並みの強い寒気が流れ込み、山では雪となった所もありました。

午前9時頃には利尻山で平年より2日遅く、道内では今シーズン初の初冠雪の観測がありました。昼過ぎには旭岳でも初冠雪が観測され、平年より10日遅い初冠雪となりました。また、未明には黒岳でも初雪(独自観測)となるなど、道内からは続々と雪の便りが届きました。
なお、今回居座る寒気によって山間部や峠では雪が降り、斜里岳などその他の山でも初冠雪となる可能性もあります。

明日6日にかけて雪の降る所も

上空には寒気が居座り、今夜から明日(6日)朝にかけては気圧の谷が通過する見込みです。道北を中心に雨が降り、一時的に降り方が強まる所もありそうです。石北峠や三国峠など標高の高い峠や山間部では、雨が雪に変わる所もあるでしょう。うっすらと積もったり、一部で路面が凍結する恐れがあります。峠を通行の際は、冬タイヤを装備し、安全運転を心がけるようにしてください。

今シーズン一番の冷え込みも 明日から明後日は初の氷点下?

今朝(5日)の道内は昨日までに比べると一気に冷え込みが強まり、最低気温は広く一桁となりました。室蘭9.3度、札幌8.3度、稚内6.7度など道内アメダス23地点で今シーズン一番の冷え込みとなりました。
上空の寒気はしばらく居座る見込みで、明後日の朝にかけても最低気温は広い範囲で一桁となるでしょう。特に道東の内陸などでは、氷点下の気温まで下がる所が出てくるかもしれません。もし氷点下まで下がる地域があれば、富士山を除く全国のアメダス地点で、今シーズン初のこととなります。

今後の天気と気温 一気に冬にはならない予想

週末にかけては平年より低めの気温が続き、日中でも15度に届かない所が多くなるでしょう。しかし、来週は気温が平年並みか高い見込みとなっています。最新の1か月予報では、10月の後半の気温は平年より高い予想で、このまま一気に冬とはならず、いったん秋の陽気を楽しめる日が戻ってくる見込みです。

なお、3か月予報によると、11月以降は気温が平年並みの予想となっています。10月後半予想通りに平年より高めで経過すれば、11月に入ると平年並みとはいえ一気に寒くなったように感じるかもしれません。タイヤ交換や衣替えなど、冬への準備がまだ終わっていないという方は、早めに計画を立てておくと安心です。

初冠雪とは

初冠雪とは、8月1日から翌年の7月31日までに山麓の気象官署から見て、山頂付近が初めて積雪などで、白く見えることを言います。
麓から見えることが条件で、山にいくら雪が積もっていても、雲に邪魔されて見えない場合も初冠雪にはなりません。遠くから見えるくらいの雪が積もり、その後、晴れて、麓から確認できたときに、初冠雪となります。

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日本気象協会 北海道支社気象予報士/防災士/熱中症予防指導員

今井 希依

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