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今宵 金星が最も輝く 昼間でも見えるほど

2018年09月21日13:11

日本気象協会 本社福嶋真理子

今宵、金星が最も輝く「最大光度」を迎えます。その明るさは晴れていれば昼間でも見えるほどです。観測できるのはどこ?

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金星が最も輝く今宵

きょう(21日)、金星が最大光度を迎えます。ただでさえ明るい金星が最も明るく輝く日です。その明るさはマイナス4.6等星くらい。晴れていれば昼間でもぽつんと光が見えるほどです。

金星は、地球と太陽との位置関係によって、月と同じように満ち欠けをして見えます。金星が地球から離れて「地球-太陽‐金星」と並ぶときは、金星は太陽の光を全面で受けるため丸い状態ですが、地球からは離れているため、明るさはマイナス3.9等星くらいです。金星が地球に近づいて「地球-金星‐太陽」と並ぶと、太陽の光が当たらない影の部分が地球の方を向くため、満ち欠けをしているようになります。三日月のようになっても地球からの距離が近いため、最大光度となり、昼間でも見えるほどの明るさとなります。

晴れていたら、高い建物などがない観測条件のよい場所を見つけて、日が沈むころ、西の空を眺めてみてください。金星もすぐに沈んでしまうため、観測できる時間は短いですが、天体望遠鏡があれば、三日月のように輝く金星も楽しめるでしょう。

観測出来そうなのはどこ?

昼間でも見えるような明るく輝く金星を、ぜひ観察したい所ですが、東北南部から九州では日中は広く曇りや雨で、あいにくの空模様となっています。北海道や東北北部、沖縄では晴れている所が多く、青空の中に金星を探すことが出来そうです。ただし、太陽の光が直接目に入らないように気を付けてくださいね。

今宵、日が沈んで辺りが暗くなってくると、西の空に明るい金星が輝きだします。北海道や東北北部では夜も引き続き晴れますので、最大光度の金星を見られるでしょう。沖縄も大体晴れて、明るく輝く金星を楽しめそうです。本州付近は広く雨で、北陸や東海から九州ではカミナリの鳴る所もあり、星空を見上げるにはあいにくの天気が続いてしまいそう。24日(月)の「中秋の名月」や、25日(火)の「満月」に期待しましょう。

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日本気象協会 本社気象予報士/防災士/熱中症予防指導員/栃木県防災会議委員/栃木県防災士会理事/酒々楽大使

福嶋真理子

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