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東日本・西日本で大雨の恐れ 土砂災害などに警戒 沖縄は台風による暴風に厳重警戒を

2022年09月01日12:29

日本気象協会 本社田中 正史

東日本や西日本を中心に大気の状態が非常に不安定となっています。あす2日にかけて局地的に非常に激しい雨が降る予想で、土砂災害などに警戒が必要です。また、台風11号が接近している沖縄では、暴風や高波に厳重に警戒してください。

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1日 局地的に「非常に激しい」雨を観測

日本付近には前線が停滞し、南から暖かく湿った空気が流れ込んでいる影響で、東日本から西日本を中心に大気の状態が非常に不安定となっていて、きょう(1日)は東北から九州のあちらこちらで雷雨や激しい雨となっています。
明け方から朝にかけては、局地的に非常に激しい雨が降り、1時間降水量は、広島県安芸高田市甲田で73.5ミリ、岐阜県下呂市宮地で61.5ミリ、広島県東広島市豊栄で57.0ミリを観測しました。
正午現在は、甲信や東海、近畿に、発達しまとまった雨雲がかかっていて、石川県では土砂災害警戒情報が発表されている市と町があります。

東日本・西日本 2日にかけて大雨のおそれ

東日本・西日本では、あす(2日)にかけてカミナリを伴った激しい雨や非常に激しい雨が降り、大雨となる所がある予想です。土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水や川の増水、氾濫に警戒してください。

あす(2日)正午までの24時間に降ると予想される雨の量は、いずれも多い所で、
東海、近畿、中国地方で、100ミリ、
東北、北陸で 80ミリ です。

その後、あさって(3日)正午までの24時間に降ると予想される雨の量は、いずれも多い所で、
東海で、100~150ミリ となっています。

台風11号 沖縄は暴風や高波に厳重警戒を

沖縄地方では、台風11号の影響で非常に強い風が吹き、大しけとなっている所があります。
猛烈な台風11号は、きょう午前9時には宮古島の南約250キロを、1時間に約25キロの速さで南西へ進んでいます。中心の気圧は920ヘクトパスカルで、中心付近の最大風速は55メートル、最大瞬間風速は75メートルです。

沖縄地方では、あすにかけて、大しけとなる所があるでしょう。
あさって(3日)には先島諸島では、最大風速40~50m/sと、一部の住家が倒壊するおそれもある猛烈な風が吹き、猛烈にしける所がある予想です。
沖縄地方では、風が強まる前に、飛ばされやすいものを屋内にしまったり、万が一のためにガラスが飛散するのを防ぐ対策をしたりするとともに、屋内では窓から離れるなど暴風に厳重に警戒してください。また、うねりを伴った高波にも厳重に警戒してください。
台風の進路などによっては、4日も猛烈な風が吹き、猛烈なしけとなるおそれがあります。

あす(2日)にかけて予想される最大風速(最大瞬間風速)は、
大東島地方で、15メートル(25メートル)
先島諸島で、20メートル(30メートル)

あさって(3日)に予想される最大風速(最大瞬間風速)は、
沖縄本島地方で、20~24メートル(25~35メートル)
大東島地方で、15~19メートル(20~30メートル)
先島諸島で、40~50メートル(55~70メートル) です。

また、あす(2日に)かけて予想される波の高さは、
沖縄本島地方で、5メートル うねりを伴う
大東島地方で、4メートル うねりを伴う
先島諸島で、7メートル うねりを伴う

あさって(3日)に予想される波の高さは、
沖縄本島地方で、8メートル うねりを伴う
大東島地方で、5メートル うねりを伴う
先島諸島で、10メートル うねりを伴う となっています。

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