水星は太陽に最も近い惑星。地球から見ると太陽から大きく離れることがなく、観測が難しい天体のひとつです。内惑星(水星と金星)が、太陽から西側にいちばん離れた時を「西方最大離角」、東側に離れた時を「東方最大離角」と呼びます。この最大離角の時が地平線から最も高く見えるため、観測しやすい時期になります。
水星が東方最大離角となる29日の前後数日間が、夕空に見る水星としては今年最大の観測チャンスとなります。日没30分後の水星の高度は、29日が最も高く13度台。10度を超える観測に適した期間は4月20日から5月7日頃となります。
低空に位置する水星は、西北西の方向がひらけた場所から観測しましょう。30日にはおうし座のプレアデス星団との最接近、5月2日と3日は新月直後の細い月との競演が楽しめます。
・参考文献
『アストロガイド 星空年鑑 2022』 アストロアーツ
・参考サイト
国立天文台アストロアーツ