21日深夜、東の低空で昇ってくる月が火星を隠す「火星食」が起こります。月の明るい縁に0.3等の火星が潜入して隠され、暗縁から出現してくる様子が見られます。とても低い高度での現象となるため、東の地平線に障害物がない、視界がひらけた場所から観察しましょう。双眼鏡や望遠鏡を使うのもおすすめです。
今回の火星食は月の出の前後に起こるため、各地で見られる現象が異なります。関東の大部分から中部、近畿、中国、四国の各地方では、火星が月に隠れた状態で昇ってきます。そのため、地平線上で見ることができるのは出現のみになります。北東側では、月が昇ってから火星の潜入が起こり、全経過を観測可能な地域も。九州から西の地域では、火星の出現後に月の出となり、食は見ることはできません。月と火星の「大接近」を楽しみましょう。
国立天文台「ほしぞら情報 火星食(2022年7月)21日深夜の火星食 各地の経過・参考文献
『アストロガイド 星空年鑑 2022』 アストロアーツ
・参考サイト
国立天文台「ほしぞら情報」アストロアーツ「2022年7月14日 スーパームーン