7つめの一等星は、りゅうこつ座の「カノープス」。シリウスに次いで全天で2番目に明るい星でありながら、あまり目にする機会がないのはなぜなのでしょうか。カノープスは、日本の多くの地域では南中高度(南の空で最も高くなる時の高度)が非常に低くなります。そのため、見える地域も限られ、見つけにくく星とされているのです。
観測できる計算上の北限は北緯約37.9度で、それより北ではカノープスは地平線より上に昇りません。南の地域ほどカノープスの南中高度が高く、比較的見つけやすくなります。関東以南では、南の水平線あたりに現れるカノープス。観測に挑戦してみるのも一興です。
冬は空気が澄みわたり、星の色の違いも際立つ時です。上空の空気の流れが強いため、星がキラキラと瞬いて見える効果も。一年中でもっとも星空が美しい季節を、存分に楽しみましょう。
参考サイト
アストロアーツ「冬の星空を楽しもう」88星座図鑑「冬の星座」