「紫金山・アトラス彗星」の出現は、2024年最大の天文イベントになると期待されています。中国の紫金山天文台と小惑星地球衝突最終警報システム(ATLAS、アトラス)によって2023年1月に発見された新彗星です。二度と回帰しないとみられる双曲線軌道をもつため、今回が最初で最後の観測の機会となるでしょう。
近日点を通過する9月28日頃には、マイナス等級まで明るくなると予測されています。この前後の時期は日が昇る直前の東の低空に見えます。10月10日頃になると、日没後の西の空に尾をひく姿が見えると期待されています。
最大でマイナス5等近くまで明るくなるとの予測もあり、天文ファンの注目を集める紫金山・アトラス彗星。尾を引く彗星を肉眼で眺める、またとない機会を楽しみに待ちましょう。
・参考文献
『アストロガイド 星空年鑑 2024』 アストロアーツ
・参考サイト
国立天文台「彗星」