「さすが美空ひばりはすごい! やっぱり大スターだ!」とファンを唸らせたのが、亡くなる前年の1988年4月11日、竣工間もない東京ドームで開かれた「不死鳥コンサート」ではないでしょうか。5万人の観客の前で39曲を熱唱したひばりの姿をみて「生身の歌声の凄まじい存在感を思い知らされた」と音楽評論家の萩原健太氏は思い出を語っています。(注1)
この時ひばりさんの身体は両側大腿骨骨頭壊死、慢性肝炎と診断され一年の療養生活を送ったあとのことだったのです。本来なら舞台に立てる身体ではなかったはずです。しかし元気な姿で歌えることを念じていたひばりさんは、復帰にむけて用意された「みだれ髪」を手にした時再び歌い出す決意をします。「きっと……きっと……みなさんの胸にじーんとくる歌が完成しますよう…努力致します」と熱い胸のうちを作詞家星野哲郎氏に書き送っています。
この後12月の帝国ホテルのディナーショーまで、歌への思いとともに全国をコンサートで廻りました。人生を歌うことで貫いてきた美空ひばりの強い心を感じずにはいられませんね。
(注1:
大人の♪MusicCalendar)