フキは漢方や民間療法では、フキノトウを煎じて飲むと健胃、咳やめに、葉や葉柄には打ち身などの湿布薬、ヘビ毒の手当てや虫刺されなどに用いられてきました。また近年の研究では花粉症抑制に効果のある抗アレルギー成分が含まれることもわかってきたようです。
フキノトウにはカリウムや鉄分、亜鉛、β-カロテン、フキ(葉柄)は、カリウムや銅に加え食物繊維を豊富に含みますが、一方で肝臓にとって毒性のあるピロリジジンアルカロイド類も含有しています。これがあの独特の苦味のもとなのですが、地上部に出てきて食用になるフキノトウや葉柄はアク抜きをすれば問題ありません。
ただし食べすぎには注意を。特にこれからの季節、フキノトウの天ぷらは何ともあの苦味が病みつきになりますが、いくら美味しくてもほどほどにしましょう。
参考:「植物の世界」(朝日百科)
野菜や山菜に含まれるピロリジジンアルカロイド類のリスク管理の必要性に関する考察