瀬戸内海沿岸は、昔から「瀬戸の夕凪」といわれ、凪が起こる地域として有名です。
瀬戸内海は山に囲まれた地形であるため、季節風などの影響を受けにくく、その分海陸風が卓越します。そのため、凪もはっきりと現れやすいのです。とくに夏の夕方頃には顕著に現れ、ぴたりと風が止みます。
凪の時間には、波が立たない滑らかな海になります。まさに瀬戸内らしい、美しい夕景に出会える時間帯です。
とくに近年、絶景スポットとして人気が高まっているのが、香川県の
父母ヶ浜です。約1kmにわたる遠浅の海岸になっています。もともと夕日スポットとして人気の場所でしたが、干潮と夕凪が重なるタイミングには、海岸の水たまりがまるで天空を映す鏡のようだと話題になっています。
父母ヶ浜に限らず、凪のときには海や湖・池が水鏡のようになり、きれいに景色が映り込んだ写真を撮ることができます。水面の映り込みを活かした写真を撮りたい方は、ぜひ凪の時間帯を狙ってみてください。