では、どんなときに乾燥に注意した方がよいのか、空気が乾燥しやすい代表的な天気を紹介します。
①冬型の気圧配置のとき(太平洋側)冬、西高東低の
冬型の気圧配置になると、日本付近では大陸からの冷たく乾燥した季節風が吹きます。この冷たい風が日本海上を通る際、相対的に暖かい海から大量の水蒸気を含んで雪雲を発生させます。
雪雲は、日本の脊梁山脈にぶつかって発達し、風上(日本海)側にたくさんの雪を降らせます。一方、雪を降らせた後の空気が山脈を越えて吹き降りてくるので、風下(太平洋)側では乾燥します。
②移動性高気圧に覆われたとき移動性高気圧に覆われたときは、晴れて空気が乾燥しやすくなります。これは、移動性高気圧が大陸生まれの乾燥した空気を連れて、西から偏西風にのって日本付近へとやってくるからです。さらに、高気圧では空気が上空から下降するため、地上では空気が圧縮されます。圧縮された空気は暖かくなる性質(断熱圧縮)があり、気温が上がると相対湿度は低くなるため、空気がより乾燥します。
なお、移動性高気圧は春と秋に日本付近を通過することが多くなります。その理由は、夏は太平洋高気圧、冬はシベリア高気圧がそれぞれ日本の天候を支配するのに対し、春や秋は偏西風の影響が大きくなるためです。
③フェーン現象が起こったとき風が山を越えるときに、暖かく乾燥した下降気流となって、風下側で空気が乾燥して高温になる
「フェーン現象」が起こります。
暖かく乾燥した下降気流が生まれる原因は2パターンあります。ひとつは、風上側で湿った空気が山を越えるときに雨を降らせ、その後、乾燥した空気となって風下側に吹きおりるパターンです(ウェットフェーン)。湿った空気よりも、乾燥した空気の方が高度による温度変化が大きいために起こります。もうひとつは、山の上空の風がふもとへと吹き降りる際、空気が圧縮されて気温が上がるパターンです(ドライフェーン)。
例えば、低気圧や台風が日本海側を通過するとき、低気圧に向かって吹く強い南風が山脈を超えると、日本海側の北陸地方などを中心にフェーン現象が起こりやすくなります。また最初に説明した冬の太平洋側の乾燥も、実はフェーン現象の一つです。