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もうひと働きしてもらおう! ペーパードリップで淹れたコーヒー豆の出がらし活用法

2015年03月20日

コーヒーの出がらしは暮らしに役立つすごい実力の持ち主。捨てないで!

3月も残すところ10日となり、年度末のあわただしい日々を過ごされている方も多いのではないでしょうか。
そんな気ぜわしい時に、ほっとひと息つかせてくれるコーヒーやお茶。
なかでもドリップ式で淹れたコーヒーは、香りもよくて本当においしいですよね。
毎日飲んでいると、どうしても出がらし(抽出かす)がゴミになりますが、捨てずに活用できたらうれしいもの。
一般的にコーヒーの出がらしは消臭剤としてよく使われていますが、掃除や料理、美容、ガーデニングなどさまざまな利用法があるんです。
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活性炭の5倍以上!すぐれた脱臭効果

市販の活性炭との比較実験を行ったところ、アンモニアに関しては活性炭(ヤシガラ活性炭)の、なんと5倍以上の効果があることがわかったそう(UCC調べ)。

それには3つの理由があります。

●水分による吸収
もともと水に溶けやすい性質を持つアンモニアを出がらしの水分と結びつけます。
●構造による吸収
出がらしの表面にはたくさんの穴があり、活性炭とよく似た構造になっています。
この構造によって表面積が増え、ニオイの成分をしっかりキャッチします。
●化学的な吸着
出がらしは酸性なので、アルカリ性であるアンモニアを中和します。

出がらしに脱臭効果があることは以前から知られていますが、科学的な根拠もしっかりあるんですね。

活用法その1  手間いらず!そのまま活用

「出がらしで消臭剤を作りたいけど、乾燥させるのが面倒で……」という人も多いのではないでしょうか。そんな人には朗報です。ぬれたまま使ったほうがいい場合もあるので、参考にしてみては。

●トイレのニオイ消し
水分によるアンモニア吸収を進めるためには、ぬれたままのほうが有効! 抽出かすをそのまま小皿などに入れて置いてみましょう。ただし、水分を含んだままだとカビが発生しやすいので、毎日または、1日おきの交換を忘れずに。

●タバコのニオイ消し
ぬれたままの出がらしを灰皿に入れればOK。煙草の匂いを吸うと同時に消火にも役立ってくれます。ただし、てんこ盛りの状態のまま放置するとカビが発生しやすくなります。なるべく平らの状態に出がらしを置き、1日おきの交換を忘れずに。

●魚焼きに
ガスレンジのグリルの受け皿にアルミホイルを敷いてから出がらしを入れ、適量の水を加えてから調理。魚から落ちる油分やニオイをしっかり吸ってくれます。終わったらアルミホイルごと捨てるだけの手軽さも魅力ですね。

活用法その2 乾燥させれば、より幅広く使える!

乾燥させれば湿気を嫌うところにも使え、さらに活用範囲が広がります。

●消臭剤として
冷蔵庫やクルマの中、靴箱、クローゼットなどに、平らなお皿に入れた出がらしを置いたり、ガーゼなどの細かい目の布に包んでつるすだけ。布に包んだ小さなお守り状にすれば、靴の中に直接入れてもよいですね。なかには、掃除機の紙パックに入れるという裏ワザも!

●美容アイテムとして
そのまま、またはハチミツやヨーグルトと混ぜてマッサージやパックに。引き締め化粧品にも含まれるカフェインや、ほどよい油分で効果が期待できそう!

●ガーデニングに
育てている植物の根元近くに少量をまくだけ。肥料と虫よけ、猫よけの三役をこなしてくれます。

乾燥方法もバットに広げて干したり、フライパンでいったり、電子レンジを使うなど、いろいろ。お茶や出汁のパックに入れたり、使い古したストッキングなどに包んでから干せば、そのまま使えて一石二鳥ですね。

捨てるのはもったいない実力派

いくつか挙げてみましたが、これ以外にも活用法はいろいろ。
毎日コーヒーやお茶を楽しみながら、ゴミとしてそのまま捨てることなく、すべて再利用しているというツワモノも多いそう。出がらしの性質を知って生かせば、使い道は広がるばかり。
みなさんも自分なりの活用方法を探ってみてはいかがでしょうか。

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りょうこ

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