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【2013年のお天気総決算】ニュースランキング・今年の天気を表す漢字

2013年12月16日

気象予報士と一般の方への調査を基に、2013年の天気に関して、振り返ってみましょう。
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2013年 天気ニュースランキング

特に「暑い夏、台風と集中豪雨」が印象に残った2013年

日本気象協会が選んだ「2013年のお天気10大ニュース」を基に、一般の方々と気象予報士に、印象に残った「2013年の天気に関するニュース」を聞いたところ、両者とも「猛暑の夏」がトップとなりました。天気の専門家である気象予報士からも「経験のない暑さだった」とのコメントもでておりました。
また一般でも多くの票を集めた「猛暑の夏」ですが、北海道を除いた多くのエリアにお住いの方が投票されていました。広いエリアにお住まいの方が実際に体感したことが多くの票を集めた理由といえそうです。
「猛暑の夏」に続いては、一般の方と気象予報士がともに、近畿地方や中部地方に集中豪雨をもたらした台風18号、伊豆大島に甚大な被害を与えた台風26号の2つの台風を印象に残るニュースとして選んでいます。これらは「台風」と言う大きな括りでみると「猛暑」を超えた票を集めていると言えます。「被害が大きかったから」という理由で選ばれた方が多数でしたが、気象予報士の一部では、「初めて特別警報が発表されたから」とコメントされている方もいました。また、この特別警報に関しては、発表の方法や運用に関しても新聞やテレビで話題にされた事と、気象予報士の予測が非常に大変だった事から、より印象に残っているのかもしれません。
こうした極端な天候の原因の一つに「海面水温」が挙げられます。海面水温がインドネシアやフィリピン周辺で高く、中・東部太平洋赤道域で低かったことにより、アジアモンスーン域の積雲対流活動が活発化し、そのため2つの高気圧(太平洋高気圧とチベット高気圧)が強くなり「猛暑」をもたらしました。また、日本の南海上および日本周辺の海面水温が高かったため、「台風が発達しやすい状態」になりました。
(※参考資料:気象庁(2013)「平成25年夏の日本の極端な天候について」)

気象予報士が選ぶ今年の天気を表す漢字は「暑」!

「tenki.jpラボ」では、2013年の天気を振り返るべく、気象予報士86名と一般の方々500名に「今年の天気を表す漢字」を聞いたところ、気象予報士が選ぶトップは「暑」でした。「最高気温記録の更新が多かったから」というコメントもでていましたが、各所で最高気温を記録した暑い夏が印象的だったことがうかがえます。
2013年8月30日から、警報・注意報の上のレベルで気象災害への警戒を呼びかける「特別警報」の運用が開始され、台風18号の際に初めて発表されました。気象予報士に聞いた「今年の天気を表す漢字」でも、「特」が3位にランクイン、「特別警報が初めて発表されたから」という理由をあげられた人が多数いました。

2014年の天気に期待すること

約半数の人が、来年2014年に願うことは「集中豪雨がおきないこと」

2013年は雪や雨の被害をはじめ、暑さなど天候による社会への影響が大きかった年だったと言えそうです。
そこで「tenki.jpラボ」では、一般の方々と気象予報士に、来年は天気について、どのようなことを望んでいるのかを探るため、「2014年の天気に期待すること」を聞いてみました。
1位は一般の方、気象予報士ともに「突発的・局地的な豪雨が少ない」が選ばれました。気象予報士からは、「突発的・局地的な豪雨の予測の難しさを改めて実感した」とのコメントもでておりましたが、予測困難な天候でもあるため、よけいに懸念や危惧も大きいのでしょうか。

tenki.jpチーム

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