豆腐の美味しさを決めるポイントは、大豆そのものの味と豆腐づくりの技術にあります。豆腐の原料は、大豆・水・にがり。シンプルだからこそ、繊細な手作業が仕上がりを大きく左右し、作る人の「人となり」や「考え」、その日の「気分」までも、鏡のように映し出すのだと、職人さんは言います。
大豆の80%はアメリカから輸入されていますが、アメリカの大豆は搾油用に改良されてきた歴史があり、国産大豆とはやはり味が異なります。国産大豆には甘みがあり、日本人が美味しいと感じるのはそのためです。また、にがりを使った豆腐は、大豆の風味と歯ごたえがあると思われる方が多いようです。にがりの主成分は、塩化マグネシウムですから、”塩化マグネシウム使用”と表示があるものは、にがりを使っているとみてよいでしょう。
さて、一般社団法人 日本豆腐マイスター協会は、きっての豆腐好きが集まり、品評会を実施したことが始まりで作られた団体だそうで、現在は認定試験の講座やワークショップも実施しています。昨年までは「豆腐マイスターによる手作り豆腐選手権」なるものも開催されていたようです。美味しい豆腐の研究のために、豆腐マイスターをめざしてみるのもありですね。
大豆を原料としているものを豆腐としていますが、大豆を使っていなくても、豆腐に似た食感のため、豆腐と名付けられている、美味しいけど豆腐でない豆腐たちには次のようなものがあります。
(以下引用:
一般社団法人全国豆腐連合会|豆腐の種類)
・卵豆腐
溶き卵に調味料を加え蒸したもの。
・ごま豆腐
ごま(胡麻)をすり、葛粉(または片栗粉)で固めたもの。ただし、大豆からのごま豆腐もある。
・くるみ豆腐
くるみを原料とする、ごま豆腐と同様の製法で作る。
・杏仁豆腐
中華料理のデザート。杏子の種の成分を入れ寒天で固めたもの。