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桜島の火山の状況に関する解説資料

 レベル3(入山規制)

火山名桜島
警戒レベル等  レベル3(入山規制)
位置・標高 北緯31度35.55分
東経130度39.40分
標高1117m
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 2月27日から3月3日15時までの桜島の活動状況をお知らせします。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規模な火砕流を伴う噴火が発生するおそれがあります。

火山活動の状況及び予報警報事項

桜島では、活発な噴火活動が続いています。
  
 南岳山頂火口では、噴火が6回発生し、このうち3回が爆発でした。噴煙は火口縁上1600mまで上がり、弾道を描いて飛散する大きな噴石は最大で5合目(南岳山頂火口より1000mから1300m)まで達しました。
 
 昭和火口では、ごく小規模な噴火が時々発生しました。

 南岳山頂火口では、期間を通して夜間に高感度の監視カメラで火映を観測しました。昭和火口では火映は観測されていません。

 2月28日夜間に実施した現地調査では、引き続き南岳南東山腹や昭和火口近傍で地熱域を確認しました。また、昨日(2日)実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日あたり3500トン(前回2月20日、3500トン)と非常に多い状態でした。
  
 火山性地震は少ない状態で経過しています。噴火に伴う火山性微動が観測されています。
 
 島内に設置している傾斜計及び伸縮計では、1月頃からみられていた山体膨張を示す緩やかな地殻変動は2月頃より鈍化しています。
 
 GNSS連続観測では、2021年10月頃から、姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の地下深部の膨張を示す基線の伸びがみられていましたが、昨年(2022年)3月頃から停滞しています。また、2023年1月頃から、桜島島内の一部の基線で、山体の隆起・膨張に伴うと考えられるわずかな伸びが認められます。
 
 桜島では、姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の地下深部にマグマが長期にわたり蓄積した状態であり、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量も概ね多い状態で経過しています。また、山体膨張を示す緩やかな地殻変動が引き続き観測されていることから、今後も噴火活動が継続すると考えられます。今後の火山情報に注意してください。
 
 火山性地震、爆発の回数は以下のとおりです。なお、火山性地震の回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
            火山性地震  爆発
  2月27日        6回  0回
    28日        1回  1回
  3月 1日        3回  1回
     2日        1回  0回
     3日15時まで   3回  1回

防災上の警戒事項等

南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
 爆発に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流が発生する可能性がありますので留意してください。
次の火山の状況に関する解説情報は、6日(月)16時頃に発表の予定です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

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