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全国の活火山の火山の状況に関する解説資料

本日、全国の活火山の活動状況や警戒事項を取りまとめた月間火山概況(
平成27年4月)を発表しました。その概要は以下のとおりです。詳しくは
月間火山概況及び火山活動解説資料を参照ください。

火山活動の状況及び予報警報事項

御嶽山の火山活動は低下してきており、2014年9月27日と同程度、
またはそれを上回る規模の噴火が発生する可能性は低くなっています。一方
、火口列からの噴煙活動や地震活動が継続していることから、今後も小規模
な噴火が発生する可能性があります。新たな火口列の中心から概ね2kmの
範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石と火砕流に警戒して
ください。これに加えて南西側(地獄谷方向)では火口から概ね2.5km
まで火砕流に警戒してください。

 桜島では、爆発的噴火が112回発生するなど活発な噴火活動が継続しま
した。火山性地震は、3月31日から4月2日にかけて一時的にやや増加し
ました。桜島島内の伸縮計では、1月1日頃から山体の膨張と考えられる変
化が継続しています。昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では
、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してくださ
い。

 口永良部島では、噴火は発生しませんでしたが、火山性地震が時々発生し
、火山ガスの放出量は多い状態で経過しています。また、夜間に高感度カメ
ラで火映を時々観測したほか、現地調査では、新岳火口の西側割れ目付近の
熱異常域内で温度の上昇が認められています。以上のように火山活動の高ま
りがみられており、今後、爆発力が強い噴火や規模の大きな噴火に移行する
可能性があります。新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。向江浜地区から新岳の南西
にかけて、火口から海岸までの範囲では火砕流に警戒してください。

 西之島では、噴火による噴石等の堆積や溶岩の流出が継続しています。今
後も新たに形成された陸地にある火口で噴火活動が継続すると考えられます
。また、西之島周辺の海底で噴火が発生する可能性も引き続き考えられ、噴
火による影響が海上まで及んだ場合、弾道を描いて飛散する大きな噴石や、
水面を高速で広がるベースサージ等の影響が概ね2kmの範囲に及ぶおそれ
がありますので、西之島の中心から概ね4km以内では噴火に警戒してくだ
さい。

 蔵王山では、4月7日以降、御釜付近が震源と推定される火山性地震が増
加し、火山性微動が発生するなど火山活動が活発となりました。今後、小規
模な噴火が発生する可能性があることから、13日13時30分に火口周辺
警報を発表し、噴火予報(平常)から火口周辺警報(火口周辺危険)に引き
上げました。想定火口域(馬の背カルデラ)から概ね1.2kmの範囲では
噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。

 吾妻山では、大穴火口からの噴気活動がやや活発な状態が継続しています
。大穴火口から概ね500mの範囲では小規模な噴火に伴う弾道を描いて飛
散する大きな噴石に警戒してください。

 草津白根山では、湯釜付近の膨張を示す地殻変動が認められるほか、北側
噴気地帯のガス成分にも活動活発化を示す変化がみられています。湯釜火口
から概ね1kmの範囲では、小規模な噴火に伴う弾道を描いて飛散する大き
な噴石に警戒してください。

 箱根山では、4月26日から大涌谷付近を震源とする火山性地震が増加し
ており、5月5日には箱根町湯本で震度1を観測する地震が3回発生しまし
た。また、気象庁と神奈川県温泉地学研究所の傾斜計による地殻変動観測及
び湯河原鍛冶屋の体積ひずみ計では、今回の火山活動に関連するとみられる
変動が観測されています。4日(神奈川県温泉地学研究所と共同で実施)及
び5日に実施した現地調査では、大涌谷温泉供給施設で蒸気が勢いよく噴出
しているのを確認しました。これらのことから、箱根山では火山活動が更に
高まっていると考えられ、今後、大涌谷周辺に影響を及ぼす小規模な噴火が
発生する可能性があると判断し、6日06時00分に火口周辺警報を発表し
、噴火警戒レベルを1(平常)から2(火口周辺規制)に引き上げました。
大涌谷周辺では小規模な噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒
してください。

 阿蘇山では、中岳第一火口で、断続的に噴火が発生しています。5月3日
22時04分に継続時間約5分間の振幅の大きな火山性微動が発生し、南阿
蘇村中松で震度1を観測しました。5月8日12時58分に、中岳第一火口
付近のごく浅い所を震源とする地震が発生し、南阿蘇村中松で震度3を観測
しました。地震の前後で噴煙や地殻変動の状況に特段の変化は認められませ
んでした。中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描い
て飛散する大きな噴石に警戒してください。

 霧島山(新燃岳)では、3月下旬以降、新燃岳火口直下を震源とする火山
性地震がやや増加しました。北西数kmの地下深くにあると考えられるマグ
マだまりの膨張を示す地殻変動は、2013年12月頃から伸びの傾向がみ
られていましたが、2015年1月頃から停滞しています。火口から概ね1
kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してく
ださい。

 諏訪之瀬島の御岳火口では、爆発的噴火が2回発生するなど、活発な火山
活動が継続しました。火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描
いて飛散する大きな噴石に警戒してください。

 霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)の火山活動は低下しており、硫黄山
周辺に影響を及ぼす噴火の兆候は認められなくなったと判断し、5月1日1
0時00分に噴火予報を発表し、火口周辺警報(火口周辺危険)から噴火予
報(平常)に引き下げました。
その他の火山の活動状況に特段の変化はありません。
なお、平成27年5月18日14時より噴火警戒レベル1及び噴火予報にお
けるキーワード「平常」の表現を、活火山であることを適切に理解できるよ
う、「活火山であることに留意」に改めます。

最新の噴火警報、噴火予報の発表状況は気象庁ホームページでご確認くださ
い。
http://www.jma.go.jp/jp/volcano/

 レベル3(入山規制)

  • 御嶽山
  • 桜島
  • 口永良部島

 入山危険

  • 西之島

 レベル2(火口周辺規制)

  • 吾妻山
  • 草津白根山
  • 箱根山
  • 三宅島
  • 阿蘇山
  • 霧島山(新燃岳)
  • 諏訪之瀬島

 火口周辺危険

  • 蔵王山
  • 硫黄島

 レベル1(平常)

  • 雌阿寒岳
  • 十勝岳
  • 樽前山
  • 有珠山
  • 北海道駒ヶ岳
  • 秋田焼山
  • 岩手山
  • 秋田駒ヶ岳
  • 安達太良山
  • 磐梯山
  • 那須岳
  • 浅間山
  • 新潟焼山
  • 焼岳
  • 富士山
  • 伊豆東部火山群
  • 伊豆大島
  • 九重山
  • 雲仙岳
  • 霧島山(御鉢)
  • 薩摩硫黄島

 平常

  • 知床硫黄山
  • 羅臼岳
  • 天頂山
  • 摩周
  • アトサヌプリ
  • 雄阿寒岳
  • 丸山
  • 大雪山
  • 利尻山
  • 恵庭岳
  • 倶多楽
  • 羊蹄山
  • ニセコ
  • 恵山
  • 渡島大島
  • 恐山
  • 岩木山
  • 八甲田山
  • 十和田
  • 八幡平
  • 鳥海山
  • 栗駒山
  • 鳴子
  • 肘折
  • 沼沢
  • 燧ヶ岳
  • 高原山
  • 日光白根山
  • 赤城山
  • 榛名山
  • 横岳
  • 妙高山
  • 弥陀ヶ原
  • アカンダナ山
  • 乗鞍岳
  • 白山
  • 利島
  • 新島
  • 神津島
  • 御蔵島
  • 八丈島
  • 青ヶ島
  • 伊豆鳥島
  • 三瓶山
  • 阿武火山群
  • 鶴見岳・伽藍岳
  • 由布岳
  • 福江火山群
  • 霧島山
  • 米丸・住吉池
  • 池田・山川
  • 開聞岳
  • 口之島
  • 中之島
  • 硫黄鳥島
  • 茂世路岳
  • 散布山
  • 指臼岳
  • 小田萌山
  • 択捉焼山
  • 択捉阿登佐岳
  • ベルタルベ山
  • ルルイ岳
  • 爺爺岳
  • 羅臼山
  • 泊山

 周辺海域警戒

  • 福徳岡ノ場

 平常(海底火山)

  • ベヨネース列岩
  • 須美寿島
  • 孀婦岩
  • 海形海山
  • 海徳海山
  • 噴火浅根
  • 北福徳堆
  • 南日吉海山
  • 日光海山
  • 若尊
  • 西表島北北東海底火山
※発表されている火山を地図上に表示しています。
レベル2以上の火山レベル2以上
レベル1もしくは平常の火山レベル1もしくは平常

天気ガイド

雨雲

発表履歴(最新5件)

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