2020年4月「天気」や「気温」の特徴は? 5月はどうなる?
今年の4月 3つの特徴
1つめは「桜前線に異常あり」です。4月のスタートは、新潟と鹿児島から桜開花の便りが届きました。今年の桜は、関東や北陸、東北南部を中心に、記録的に早い開花で、新潟はこれまでで2番目に早い開花でした。一方、鹿児島は平年よりも6日遅い開花で、過去5番目の遅さでした。
いつもと違ったのは「桜の開花」だけではありません。「桜の満開」も、関東や北陸、東北南部を中心に、記録的に早い所がありました。4月1日に満開を迎えた福島は過去「最も早く」、同じ1日満開を迎えた金沢は過去「最も早いタイ」でした。一方、鹿児島は平年より15日遅い4月19日に、ようやく満開を迎え、過去「最も遅く」なりました。
2つめは「局地的な大雨」です。4月は、低気圧が、度々、発達しながら本州付近を通過したため、「局地的な大雨」となりました。三重県尾鷲市では4月13日午前2時までの1時間に、北牟婁郡紀北町では4月13日午前2時20分までの1時間に、それぞれ約120ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、「記録的短時間大雨情報」が発表されました。また、東京では、4月13日の日降水量が132.0ミリと、今年1番の大雨となりました。
3つめは「全国的な低温傾向」です。4月中旬から下旬を中心に、全国的に、この時期にしては冷たい空気が流れ込みやすくなりました。このため、4月10日~29日の20日間平均気温をみると、東京では平年より2.2度低く、大阪は平年より2.0度低くなりました。
なお「暖かい3月」から一転して、「ヒンヤリした4月」となりましたが、地方ごとの平均気温を、3月と4月で比べると(4月は29日まで)、北海道や関東甲信で3度くらい低く、その落差は戦後最高の所もありました。
5月は 全国的に「高温傾向」
それによりますと、暖かい空気に覆われやすいので、向こう1か月全体の気温は、全国的に平年より高い予想です。「暖かい3月」「ヒンヤリした4月」を過ぎて、再び気温が上昇し、「5月は高温傾向」なので、気温のアップダウンが大きくなりそうです。
5月といえば、いつもの年でも、まだ暑さに体が慣れていない方が多い時期です。さらに、今年の5月は「高温傾向」ということで、一段と暑さに注意が必要です。ステイホームが呼びかけられていて、自宅で過ごす日が増える方も大勢いらっしゃると思います。そんな中ですが、窓を大きく開けて、空気の入れ替えをするなど、風通しを良くしたり、扇風機やエアコンを適度に使ったりするなど、お部屋の中でも、暑さ対策を心掛けて下さい。
なお、降水量と日照時間は、全国的に「ほぼ平年並み」の見込みです。
【5月2日~8日】本州で 最高気温30度近い所も
5月2日~8日は、日本付近の上空には、この時期にしては暖かい空気が流れ込む予想です。このため、平均気温は、北日本と東日本では「平年より高く」、西日本と沖縄・奄美では「平年並みか高い」でしょう。東日本の内陸部では、2日は特に暑く、最高気温が30度近くまで上がる所もありそうです。
この週のポイントは「暑さ」だけではありません。「沖縄・奄美で、平年に比べて、曇りや雨の日が多い」のもポイントです。原因は、前線や湿った空気の影響を受けやすいから。平年ですと、梅雨入りは、沖縄では5月9日ごろ、奄美は5月11日ごろですが、今年はいつもより早く、傘の出番が増えそうです。
【5月9日~15日】トーンダウンしても まだ「高温傾向」
一方、沖縄・奄美では、前の週よりヒートアップして、平均気温は「平年より高い」予想です。さらに、天候も、前の週とは違ってくるでしょう。前線や湿った空気の影響を受けにくく、平年に比べて、曇りや雨の日が少なくなりそうです
【5月16日~29日】衣替えは お早目に
この頃には、沖縄・奄美では、湿った空気の影響を受けやすくなるでしょう。そのため、平年と同様に、曇りや雨の日が多くなりそうです。雨の季節を前に、晴れる日は、日差しを有効にお使い下さい。
【北日本】北海道・東北地方
【東日本】関東甲信・北陸・東海地方
【西日本】近畿・中国・四国・九州北部地方・九州南部
【沖縄・奄美】鹿児島県奄美地方・沖縄地方