北陸 3か月予報 ダブル高気圧で耐え難い酷暑 毎年発生している線状降水帯にも警戒
猛烈な暑さの一因 チベット高気圧と太平洋高気圧のダブル高気圧
これらの影響で、上空の偏西風はユーラシア大陸から日本付近にかけて平年より北の位置を流れやすく、上空6000m付近で明瞭な太平洋高気圧は北へ張り出しを強めやすいでしょう。更に上空12000m付近のチベット高気圧はチベット高原上空から本州付近に張り出しやすい見込みです。
本州付近は、西日本・東日本を中心に、背の高いダブル高気圧の圏内となり、下降気流が卓越するため、暖気が吹き下ろして地上気温が上昇しやすいでしょう。
たっぷりの日照時間・地形や風向き要因のフェーン現象・人的要因のヒートアイランド現象など複数の要因も重なることで、気温は更に上昇、耐え難い(※酷暑日)になることもありそうです。
人にも、農作物にも、家畜にとっても耐え難い暑さとなる日もあるでしょう。熱中症などの健康管理、水の管理にも十分注意してお過ごし下さい。
※酷暑日とは、日最高気温が40℃以上になった日のことを指し、2022年夏に日本気象協会が命名した言葉です。
北陸地方でも毎年発生している「線状降水帯」
令和4年は、9月初めの梅雨の確定値の発表で「統計史上初の6月の梅雨明けと過去2番目に短い梅雨」が幻になった年で、梅雨明けが特定できないと変更された年です。令和5年の発生時の7月は、梅雨末期の時期に相当。令和6年の発生時の9月は、秋雨前線や台風シーズンと重なっていました。
猛暑か大雨か? 気の抜けない状況が続きますが、日頃からハザードマップなどで自宅周辺の危険箇所を把握し、いつもと違う不安を感じた時は、避難指示などが無くても直ちに身の安全を守る避難行動をとりましょう。安全な場所に避難するのに早すぎて大きな問題が発生することはありません。少しでも不安を感じた場合には、明るい時間帯で周囲の状況が悪化する前に避難行動をとりましょう。
台風の影響 10月までが警戒期間 離れていても注意
2000年以降の月別の接近状況を比較すると、8月・9月が同率の30%超えで最多、7月・10月が17%~18%となり、8月と9月を中心に7月~10月の4か月間が台風の直接の影響に対する注意・警戒期間となっています。
一方、台風が北陸から遠く離れた所を北上しても(例えば東シナ海など)、新潟県内を中心に南東風によるフェーン現象などが発生して高温となるケースもあり、大雨の場合もまた然りです。こうした影響がお盆休みの移動や農作物の収穫の時期に重なれば、その影響は甚大です。10月頃にかけて、台風情報には十分注意するようにしましょう。
食中毒にも注意
厚生労働省によると、細菌による食中毒を予防するためには、次の3つが原則となるそうで、
①細菌を食べ物に「つけない」・・・・・・・・・・・・まな板や包丁で肉や魚を処理した後に、そのまま同じまな板や包丁で、生食用の野菜をカットしたりするのはNGです。
②食べ物に付着した細菌を「増やさない」・・・・・・・・・・・・食材の温度管理をしっかり行い、商品に保存温度が記載されている場合はその品温を保つように努めましょう。
③食べ物や調理器具に付着した細菌を「やっつける」・・・・・・・・・・・・十分に加熱処理を行いましょう。もし、食中毒菌がいたとしても殺菌することができます。目安は、中心部の温度が75℃で1分間以上加熱することとされています。
この時期は、冷たい飲食物の摂りすぎによる胃腸への悪影響、オフィスなど局所的に冷房が効き過ぎることにより、血流が悪くなったり、寝苦しさからくる睡眠不足により免疫力が低下することも考えられます。
ウォーキングなど身体を動かす習慣をつけて、身体の内側から熱を発生させる。或いは、入浴は少し温めのお湯にゆっくり浸かるようする等して、健康維持に努め、免疫力を低下させないことも、食中毒予防に効果がありそうです。