台風19号は複雑すぎる動きに 進路が定まらない理由は? 関東など波の影響も
台風19号は今日23日正午現在、日本の東で動きが遅くなっています。今後は東進と西進を繰り返すかなり複雑な進路が予想されています。なぜ動きが定まらないのか、その理由を解説します。
台風19号は東へ西へ 複雑すぎる進路
台風19号は今日23日正午現在、強い勢力で日本の東をゆっくりと東北東へ進んでいます。今後、25日(木)頃にかけては東よりに進みますが、その後は進路が急に変わり、26日(金)にかけて西よりに進むでしょう。ただ、27日(土)頃には再び進路が急変して東よりに進み、28日(日)頃になってようやくスピードが速まる予想です。
海面水温が高いエリアにとどまるため、あまり勢力が衰えない見込みです。
複雑な動きの理由①
台風19号の動きを複雑にしている理由の一つが、高気圧の存在です。今日午前9時の天気図を見ると、台風の北側に覆いかぶさるように高気圧が張り出しています。この高気圧にブロックされる形で台風が北上できずに動きが遅くなっています。
この高気圧は少なくともあと数日は同じような場所にとどまるとみられるため、台風の動きは遅いままで、東進と西進を繰り返す予想となっています。
複雑な動きの理由②
台風19号の動きを複雑にしているもう一つの理由は、上空の偏西風が台風のかなり北を流れているからです。台風の速度が上がる一番の要因は上空の偏西風です。現在はこの偏西風が台風よりかなり北に離れた所を流れており、台風付近の上空の風の流れが弱いため、台風が速度を上げられずにいる状態です。
偏西風が台風の近くまで南下してくるまでには、あと数日かかる見通して、しばらくは台風の動きが遅い状態が続きそうです。
関東など太平洋側はうねりが届く
台風19号はこの後も本州に近づく可能性は低いでしょう。
ただ、台風からのうねりが本州の太平洋側に届くため、関東などではしばらく波の高い状態が続く見込みです。今日23日午後1時半現在、東北~九州の太平洋側の各地に波浪注意報が出ています。台風が離れているため風は穏やかですが、海では波が高いので油断しないようにしましょう。
サーフィンや釣りを楽しんだりすることは、高波にさらわれる恐れがありますので危険です。波浪注意報が発表されている時には、むやみに海に近づかないでください。