日本気象協会 2023年春の花粉飛散予測 第1報発表
2022年10月06日14:08
2022年シーズンの花粉飛散状況まとめ
また、東京と大阪の過去10年の飛散傾向を見てみると、大阪で2018年~2022年に“飛散量の多かった年の次は減る"という、「表裏」の傾向が見られます。2022年シーズンの飛散量は、東京で例年比66%、大阪では例年比61%となりました。
2022年シーズンは、2月の低温が影響して全国的に飛散開始が遅れました。東京は、飛散開始は遅れたものの、その後飛散は順調に進みましたが、大阪では飛散開始の遅れと、シーズン通して飛散量が伸びなかったことから、前シーズン(2021年)と比べると半分ほどの飛散量となりました。
2023年シーズンの花粉飛散傾向
飛散量の予測根拠
2022年の夏は、梅雨前線の活動が弱く、6月の降水量は西日本 太平洋側でかなり少なく、日照時間は東日本 日本海側と西日本 太平洋側でかなり多くなりました。6月後半から7月上旬にかけて太平洋高気圧が強まり、東・西日本を中心に晴れてかなりの高温となりました。そのため、6月に「高温・多照・少雨」となり、スギの花芽形成に好条件となりました。さらに、2021年~2022年に花粉飛散量が少なかった地域が多く、スギの木に花芽を形成させるエネルギーが蓄えられていたため、より一層、スギの花芽形成が促進されたと考えられます。
【花粉の種類について】
北海道はシラカバ、その他はスギ・ヒノキ花粉の飛散量を表します。
◆日本気象協会の花粉飛散予測とは
日本気象協会は1990年からスギ花粉の飛散予測を発表しています。日本気象協会の花粉飛散予測は前シーズンの花粉飛散結果や今後の気温予測などの気象データをもとに、全国各地の花粉研究会や協力機関からの情報、花芽の現地調査の結果などをふまえて予測しています。