明日18日明け方「きぼう」が日本の上空を通過 金星と月とのコラボも観測のチャンス
明日の明け方に「きぼう」が日本の上空を通過
国際宇宙ステーション(ISS)は、地上から約400km上空に建設された実験施設で、「きぼう」とは、その中の日本実験棟の名前です。ISSはサッカー場くらいの大きさで、1周およそ90分というスピードで、地球の周りを回っていて、条件が揃えば地上から肉眼で見ることができます。
明日は4時47分頃から見え始め、日本海から北海道付近を通過します。そのため北海道から沖縄の広い範囲で見ることができます。北海道では南の方向に、東北から沖縄にかけては北の方向に見ることが出来ます。
上の図は、「きぼう」が見え始める時刻と、最大仰角(最接近)時の方角です。
北海道、秋田、仙台、大阪、金沢、広島、福岡は「◎」、東京は「〇」と多くの地点で条件が良いので、「きぼう」を見つけるチャンスです。沖縄も「△」と見ることができそうです。ただ、「きぼう」が高度が低い所を進むため、空が開けた所で見るようにしましょう。また、明後日19日(日)も4時ごろから日本の上空を「きぼう」が通過するため、北海道から九州の広い範囲で見るチャンスがあります。
金星と月とのコラボを観測のチャンス
今の時期は、明けの明星として知られる金星は東の空で輝く様子が見ることが出来ます。ただ、低空に位置するため、東の空が開けている所で観測するようにしてください。月も下弦の月でかなり細くなっているため、見つけるのに苦労するかもしれません。また、高い位置には木星を見ることも出来ます。星や惑星とのコラボが楽しめそうです。
気になる天気は?
「きぼう」の通過や月と金星が接近する4時~5時頃は、一日の中でも寒い時間帯になります。北日本や標高の高い所では気温が10℃未満の所もあるでしょう。東北から関東では15℃くらい、東海から中国や四国にかけては20℃くらいと上着がないと寒いくらいになりそうです。外の観測の際は、寒さ対策をしっかりして楽しんでください。
きぼうが見える条件
国際宇宙ステーション(ISS)が地上から見られる条件は以下の3つです。
① 晴れていること
ISSは雲より高い宇宙空間を飛んでいるので、曇っていると地上からは見えません。
② 自分の上空をISSが通過すること
ISSは同じ軌道を回っていますが、地球が自転によって回転しているため、ISSが通過する位置は変化しています。自分の上空付近をISSが通過するタイミングで見ることができます。
③ 自分のいる場所は夜で、ISSが昼であること
ISSは自分で光っているわけではなく、太陽の光を反射して明るく輝きます。ISSが地上から見えるためには、ISSには太陽の光が当たっており、地上は夜となっていなければいけません。上の図のように、ISSは地上400km上空にあるため、地上の日が落ちてからしばらくの間は太陽に照らされています。同様に、地上の日の出よりも先に上空の ISS には太陽の光が当たります。日の出前や日の入り後の約 2 時間は、地上は夜ですが400km上空はまだ昼の状態で、この時間帯に ISSが自分の上空付近を通過した時にISSを見ることができます。
