気象予報士・観光ガイドが教える効率よく京都の紅葉をめぐる方法
気象予報士・観光ガイドが教える効率よく京都の紅葉をめぐる方法
海外からの入国規制緩和もはじまり、観光地がにぎわう秋。きょうは京都在住の気象予報士・観光ガイド・写真家の筆者の目線から美しい京都の紅葉を撮るためのポイントを解説していきます。
天気予報と紅葉情報を確認して条件のよい日に訪れる
美しい紅葉を見るためには何と言っても「天気と紅葉情報」の2つが大切です。満足度の高い旅行にできるかどうかの80%がこの2つの要素で決まってしまうといっても過言ではないでしょう。特に雨の日は避けて観光に行くことをおすすめします。というのも、雨の日は傘やカッパの出し入れなどで通常よりもさらに交通機関や寺社仏閣が混みあうから。さらに、濡れたり寒かったりするとささいなことでイライラして、一緒に行った友達や家族とケンカしてしまうなんてこともあったりするんですよね。天気が悪そうであれば、可能な限りスケジュールを変更して、天気がよい日に訪れるのが一番です。
京都を例に挙げると例年11月中旬~下旬の秋晴れの日を狙うのがベスト。できるだけまめに天気予報をチェックして、低気圧や前線による影響が少ない日を選んでスケジュールを組むのが大切なポイントです。特に秋は天気が周期的に変わりやすい時期になりますので、情報を十分に収集して上手にスケジュールを組みましょう。
朝と夕方の柔らかい光が差し込む時間帯に訪れる
紅葉を美しく撮影するためには柔らかい光が差し込む時間帯に訪れるのがおすすめです。特に「天龍寺・清水寺・南禅寺永観堂・東福寺」といった人気観光地は10時頃を過ぎると大混雑になるので、早朝を狙って訪れるのがポイント。場所によっては早朝拝観を実施していて、通常よりも早い時間帯に入ることができることもあるので、人気観光地は早起きして朝一番で訪れることを強くおすすめします。少し肌寒い澄んだ空気の中で、人のいない空間を独り占めできると日々の疲れやストレスが一気に吹き飛びますよ。
また紅葉は逆光気味に撮影するのがポイントです。オートモードだと暗くなってしまいがちなので、露出補正などの機能を使って通常よりも少し明るめに撮れる設定に変更しましょう。逆光気味に少し明るめに撮影することで、紅葉の葉脈や輪郭をと透明感や立体感が出てくるのでググっと写真のクオリティがあがります。
24時間無料で行ける観光地からまわる
保津川にかかる美しい紅葉
「効率よくまわるコツは?」「人込みを避けるためには?」といった点が気になるのではないかと思います。せっかく京都に遊びに行ったのに「紅葉を見に行ったのか、人混みを見に行ったのかわからない」なんてことになっては満足度が下がってしまいますよね。人混みを避けて効率よくまわるためには「24時間無料で行ける観光地からまわる」のがコツです。例えば嵐山を例にとると「竹林・嵐山公園」などは24時間無料で行ける観光スポットです。特に休日は早くから混みあうので、前日は早く寝て6時頃に現地に到着できるようなスケジュールを組んでおくと効率よくまわれるでしょう。
効率よく京都の紅葉をめぐる方法まとめ
効率よく京都の紅葉をめぐる方法をまとめると
・天気と紅葉情報をよく見て天気のよい日を狙って訪れる
・朝と夕方の柔らかい光が差し込む時間帯に訪れる
・24時間無料で行ける観光地からまわる
のがポイントです。特に人混みを避けた満足度の高い京都観光をするには「24時間無料で行ける観光地(早朝7時までにいく) → 早朝拝観をしている有名観光地(9時頃までに行く) → あまり知られていない観光地(10時~午後にかけていく)」を意識してスケジュールを組むのがおすすめです。こまめな天気予報と紅葉情報のチェックは忘れずに。みなさんの秋の旅行が楽しい思い出になるお役に立てば幸いです。
Photographer / 気象予報士 / 全国通訳案内士
其田 有輝也
1991年生まれ。カナダ留学時代に写真をはじめ、東京のフォトスタジオ勤務後にフリーランスへ。海外のフォトエージェントと契約を結ぶほか、東京カメラ部よりオファーを受けJNTO(日本政府観光局)と複数年...
最新の記事(季節・暮らしの話題:ライフ)