キャンプの夜に欠かせない照明器具。ヘッドライトや懐中電灯などさまざまな種類がありますが、ランタンがひとつあると、夜のアウトドアでの過ごしやすさが増し、見た目にもオシャレなキャンプサイトになります。今回は、ランタン購入欲がMAXに高まっているキャンプ好きな筆者が、ランタンの種類や選び方をまとめました!
【キャンプ用ランタン選び】初心者によくある悩み「種類が多すぎて選ぶのが難しい…」を解決します!
キャンプ用のランタンを買おうと思ったときに「種類と選び方がわからない、使い方も難しそう」と感じる人も多いのでは?
筆者もかつて「ランタンの種類がいまいちわからない」と感じていた一人…。
特にわからなかったのが、以下の点です。
- どれも同じに見える
(形や種類が同じに見える) - 使う燃料がわからない
(ガソリン、ガス、オイルなど) - 使い方がわからない
(用語もわかりにくい) - 適した明るさがわからない
(照らす範囲や明暗など) - 用途別にどう選ぶのかわからない
種類が多すぎる&専門用語が多用されていて、わかりにくいんですよね…!
そこで今回は、ランタンの種類や特徴について、過去の自分のようなキャンプ初心者にもわかるようにくわしくまとめることにしました。
キャンプで使われているランタンの種類と燃料や特徴~LED・ガソリン・ガス・オイル~
1)LEDランタン
- 燃料:電気(乾電池式、充電式がある)
- 特徴:白色と暖色があり、大きさや明るさなど、種類が豊富、明るさの単位はルーメンで数字が大きいものほど明るい
- メリット:火を使わない、一酸化炭素が発生しない、扱いやすい
- デメリット:灯りが人工的、ギアを扱う楽しみがない
火を使わないのでキャンプ初心者でも安心です。
2)ガソリンランタン
- 燃料:ホワイトガソリン
- 特徴:広範囲を照らせる、燃費がよく、火力が安定する
- メリット:寒い環境でも着火しやすい
- デメリット:燃料タンクに圧力をかけるポンピングや、空焼きなどの作業が必要
手間はかかりますが、寒い環境でも使えるのが◎。
※ガソリンランタンの点火方法は、コールマン「286A」の手順を写真付きで開設したこちらの記事をご参考に!
3)ガスランタン
- 燃料:ガス(OD缶、またはCB缶)
- 特徴:点火と消火が簡単、やわらかく温もりのある灯り
- メリット:ポンピング不要、着火と消火が簡単
- デメリット:ランニングコストが高い、寒冷に弱い
点火しやすいことと、ガソリンに比べて手間が少ないのが魅力!
4)ハリケーンランタン(オイルランタン)
- 燃料:灯油(ケロシン)またはパラフィンオイルなど
- 特徴:扱いやすく、形や灯りに趣がある
- メリット:燃費がよい、風に強い
- デメリット:光量が少ない、芯の下準備が必要
筆者が今一番ほしいタイプのランタンです。
※点火方法はこちらの記事をご参考に!
このほかにも、ロウソクを使うキャンドルランタンや、蛍光灯ランタンなどがあります。
この言葉の意味が知りたかった! キャンプビギナーを悩ませるランタン用語を解説
ポンピングやパラフィンオイル、OD缶など、日常の生活ではあまり使わない用語も、キャンプ初心者さんのランタン選びを悩ませますね。
そこで、ランタンを選ぶ上で、知っておくと役に立つ用語をご説明します。
いずれもランタンを選んでいると、よく出てくる言葉です!
ポンピング
燃料タンクに空気の圧力をかける動作。
ガソリンランタンは、加圧した空気で燃料を送り出す仕組みなので、ポンピングが必要です。
ポンププランジャー
燃料タンク内に空気圧を送り込むときに使う、ノブと付属の棒。
プレヒート
液体燃料は、気化してガス化する必要があります。
ランタンのプレヒートは、燃料を気化させる場所(ジェネレーター)を余熱することをいいます。
マントル
ガスやガソリンランタンにおける、発行体となるもの。LEDで言えば電球にあたる部分。
OD缶
OutDoor(アウトドア)缶のことで、丈が短く、コロンとした形のガス缶。
屋外で使うことを目的として作られているため、出力が安定しやすい。
CB缶に比べてコストは高め。
CB缶
カセットボンベ缶のことで、丈が長く、スラリとした形のガス缶。
スーパーや100均でも入手可能なコスパの良い燃料。
OD缶に比べ、出力が弱いという特徴があり、寒冷地や高地でCB缶を使う方は、ハイパワーCB缶を選ぶとよい。
【シーン別の選び方】場所や時間などでランタンを使い分けて快適なキャンプ空間を
ランタンの種類や大きさは、テントの中と外で使い分けたり、灯りの色味も白色や暖色を使い分けると効果的です。
また、調理をするときは手元を明るく、焚き火を眺めながら寛ぐときはほのかな灯りを…といった具合に、場所や人数によって使い分けましょう。
ランタンを使うシーンは大きく分けると3つあります。
- メインの灯りとして使う:全体を照らす
- テーブルの上に置く:調理や食事のときなど
- テント内で使用する:休憩や就寝時など
シーン別にランタンを用意するのもアリですし、使いまわせる機能的なランタンを1つ用意するのも手です。
ここからは、希望に合ったランタンを選べるよう、「こんな時はどの種類のランタンを買えば良いの?」ということをまとめます!
1)キャンプサイトを広範囲に照らしたい
キャンプサイトを照らすメインランタンは、光量が大きいLEDランタンや比較的明るいガソリンランタン、ガスランタンがおすすめ。
ポールや木の枝を立てて、ランタンを高い位置から照らすと、広範囲に光が広がります。
サイトを広く使っている場合は、ランタンを左右に配置すると明るさが確保できます。
2)荷物にならないコンパクトなものが欲しい
伸縮式や折りたたみ式など、種類が選べるLEDランタンがおすすめです。
光量を段階的に調節できるものを選べば、調理のときは明るく照らし、就寝前には薄暗くといった使い分けができます。
3)ほのかな灯りで、のんびりと寛ぎたい
焚き火を眺めたり、テント内で寛ぐときは、やわらかく、温かみのある暖色の小さめLEDランタンがおすすめです。
ローテーブルの上や、テントに付いているランタンフックに掛けて使います。
100均でもLEDランタンが販売されているのですが、安価でありながらタイマーやソーラー充電などの機能がついているものもあるのでおすすめ。
4)アウトドア感を味わいたい、ランタンを自分でメンテナンスしたい
ガソリンランタン、ガスランタン、ハリケーンランタンは、ポンピング作業や、芯の取り換えなど、自分で手入れをする楽しみを味わえます。
また、ランタン独特の形状や錆などが、キャンプの雰囲気作りに役立ちます。
特にハリケーンランタンは、灯油を燃料にすればコスパがよく、風にも強いのでおすすめです。
5)トイレやちょっとした散歩に使いたい
夜、トイレに行くときや散歩をするときは、ほかのキャンパーさんの迷惑にならないよう、足元を照らす小さいLEDランタンを使いましょう。
小型のLEDランタンなどがおすすめ。
【補足】
火を使うガス・ガソリン・ハリケーンランタンは一酸化炭素が出るため、テント内などの室内では使用を控えましょう。テント内で使う場合はLEDランタンが◎
キャンパーに人気があるキャンプブランドのおすすめランタン9選
1)Coleman(コールマン)
ランタンのロゴでおなじみのコールマン。
コールマンジャパンでは、2005年からシーズンズランタンと銘打ち、限定版のランタンを発売しており、毎年発売を楽しみにしているコレクターもいます。
それほどランタンに力を入れているメーカーだということがわかりますね!
コールマンのおすすめランタンはこちら。
ワンマントルランタン
人気のあるコールマンのガソリンランタン。
光量も十分にあり、扱いやすく、寒い季節でも安定して使える優れたランタンです。
くわしい使い方はこちらをどうぞ!
クアッドマルチパネルランタン
コールマンのLEDランタンの中で、人気が高いランタン。
800ルーメンの光量があるので、広範囲を照らすメインランタンとしても使えます。
また、4面を分割して使える点が魅力。
さらにUSBポートが付属しているので、スマホなどの充電も可能です。
ルミエールランタン
初心者でも扱いやすいガスランタン。
テーブルに置いて眺めれば、ゆらりと揺れる炎の優しさに心が癒されます。
2)Snow Peak(スノーピーク)
スノーピークのランタンは、丸いフォルムが可愛らしい、ほおずきシリーズが人気。
吊り下げ式のほおずきと、手のひらに収まるコンパクトなたねほおずきがあります。
また、ノクターン(ガスランタン)というテーブルランタンも愛用者が多いランタンです。
たねほおずき
コロンとした丸いフォルムと、暖色の優しい光が魅力のたねほおずき。
吊り下げ、マグネット、直置きと、場所を選ばない点や、耐久性に優れている人気のランタンです。
リトルランプ ノクターン
コールマンのルミエールランタンと比較されることも多いノクターン。
魅力は、残量が少なくなったガス缶も効率よく利用できる点と、小さくてもテーブルを照らすのに十分な明るさがあることです。
3)GENTOS(ジェントス)
LEDランタンの代表格ともいえるジェントス。
1978年に創業した日本の懐中電灯メーカーで、光量が大きいランタンも販売しています。
※GENTOSランタンのレビュー記事もご参考に!
LEDランタンエクスプローラー プロフェッショナル
テーブルを照らすのには十分な280ルーメンの光量と連続点灯72時間を誇る、ジェントスのランタン。
カバーを外して収納されているフックを引き出せば、吊り下げて使うこともできます。
LED ランタン エクスプローラー
このランタンの最大の特徴は、電池式でありながら、防水機能を有し、水に浮くこと。
雨天時や水遊びでも安心して使えます。
またサイズが500mlのペットボトルほどのコンパクトさで、軽量なので、ソロキャンプやバイクツーリングにも適しています。
4)Petromax(ペトロマックス)
ドイツで創業した灯油ランタンのメーカーで、ブランド名は、灯油の「PETRO」と開発者の「MAX」が由来です。
癒しの光を灯すランタンとの呼び名も高く、欲しいと憧れるキャンパーも多くいます。
HK500 圧力式 灯油ランタン
灯油を燃料とするコスパの良さと、光量、美しさなど、バランスのとれたランタン。
ペトロマックスは電気ランタンも販売していますが、やはり灯油ランタンメーカーらしい、HK500がおすすめです。
5)Feuer Hand(フュアーハンド)
1893年にドイツで創業した灯油ランタンのブランドです。
ハリケーンランタンならフュアーハンドというキャンパーも多く、使い込むほどに愛着が湧くランタンを扱っています。
ランタン ベイビースペシャル276
フュアーハンドで人気なランタン、ベイビースペシャル276。
中でもジンク(マットシルバー色)が最も人気で、錆びにくいのが特徴です。
古くから愛用されるランタンの形状は、まさにアウトドアにピッタリ。
ちなみに、「おぎやはぎのハピキャン(メ~テレ制作)」のシーズン1でも登場していました!プレゼンキャンパー・ヒロシさんの私物だったそうですよ。
ランタンにこだわりたいアナタに! ヴィンテージランタンも根強い人気
ベテランキャンパーも憧れるヴィンテージランタン
古いランタンには、ヴィンテージランタンと呼ばれる、歴史があり、憧れる人も多いランタンがあります。
特にコールマンのヴィンテージランタンは人気が高く、高価でも、コレクションして眺めて楽しむ人が大勢います。
日常で使われていたオールドランタン
筆者の家の倉庫には、薄汚れてホコリを被った先人が残したランタンがありますが、メーカーも、使い方や仕組みも分からず手入れをしていません。
形状や燃料タンクなどから、昭和時代に使われていた汎用性のあるランタンだと思いますが、こういった古いランタンに愛情を感じ、メンテナンスをして使うキャンパーもいます。
錆や埃だらけの古いランタンも、分解して清掃し、塗装して…と自分で手を加えれば、手放せない逸品になるかもしれません。
キャンプスタイルに併せて選ぼう! 手軽なLEDランタン 手入れで愛着が湧く液体燃料のランタン
LEDランタンだけでもキャンプは楽しめますが、せっかくの非日常を味わうキャンプです。
レトロな形状のランタンや、手入れの時間も楽しめるお気に入りのランタンを、ぜひキャンプに取り入れて満喫しましょう。
筆者もハリケーンランタンを購入して、いずれレビューしたいと思います!乞うご期待!