山形市で、12日から救急隊と医療機関の情報共有を効率化するシステムが東北で初めて始まった。データの可視化による正確な情報伝達や、救急隊の活動時間の短縮などを目指すという。
12日から山形市消防本部が運用をはじめた「救急医療情報共有システム」は、救急搬送される患者の個人情報や状況などを、タブレット端末を通じて救急現場と医療機関で共有するもの。
(リポート)
「このシステムはタブレット端末で免許証などの写真を撮ると瞬時に情報が登録できる」
さらにお薬手帳を撮影すると、飲んでいる薬の情報が詳しく表示されるため、持病などがすぐに分かり、処置の判断に役立つという。
(デモンストレーション)
「一度こちらのタブレットを使用して医療機関に情報を送信させていただくために傷口の写真を撮らせて頂く」
これまで搬送に必要な情報は紙や電話で伝えていたが、システム導入によりオンラインでの共有が可能になるため、救急車が現場に到着してから搬送開始までの時間を短縮できるという。またこうした活動を記録する事務作業にもデータを連携できるため、業務の効率化にも繋がるという。
(山形市消防本部救急救命課・西村将輝課長補佐)
「これからはデータで一目で可視化できる。一つ一つの事例に対して対応する長時間化をいくらかでも短くして、ますます迅速化に取り組んでいきたい」
このシステムは12日から導入した山形市消防本部のほか、6つの消防本部でも実証実験を始めていて、来年度の本格導入を目指しているという。