20日は全国的に冷え込み、冬日が今季最多の315地点となったが、今後数週間は気温が上がったり下がったりすると予想されるため、寒暖差による体調の変化に注意したい。また、10月下旬から微量のスギ花粉が観測されていて、鼻水やくしゃみなど花粉症の症状が出やすい人は対策が必要だ。
11月にも観測されるスギ花粉
筆者はスギ花粉のアレルギーがあり、春はもちろんだが、秋も症状が現れる。実は、11月は少ないもののスギ花粉が飛ぶ。東京都がいくつかの保健所において各種花粉をほぼ一年中観測しているが、スギ花粉は春だけでなく11月ごろにも観測される。2023年は11月下旬に千代田、杉並、立川、小平でスギ花粉が観測され、2024年もすでに10月下旬から微量のスギ花粉が観測されている。
スギの花粉は、実は夏から秋にかけて作られて、冬に休眠。春になると暖かさなどにより休眠から覚めて飛散する。ところが、休眠前に暖かいと、次の春に飛ぶはずの花粉が待てずに秋に飛んでしまうのだ。春に比べると量はだいぶ少ないが、敏感な方は花粉症の症状が現れる。症状が気になる人は医師に相談してみるのも良さそうだ。
12月前半にかけて寒暖のアップダウン大きく
やっと秋が来たと思ったら急に冬も来た。2024年は夏が長くて秋が短い印象だ。ただ、このまま冬に突入するのかというとそうでもない。
冬型気圧配置は一過性で、まだ長続きしない。このため、12月前半にかけては冬と秋を行ったり来たりして寒暖変動がある。風邪などひかないように体調管理が重要で、服装にも気を配っていただきたい。
冬は冬型気圧配置が数日続くが、現状では冬型が続かない。これは気圧配置の変化がまだ秋のパターンだからだ。秋は日本付近を低気圧と高気圧が交互に通り、低気圧が来る前は気温が上昇し、低気圧が通り過ぎた時に冬型気圧配置となって気温が下がる。この時、冬らしくなるが、寒さは一時的で、寒暖のアップダウンが大きくなる。
寒さが続けば身体が寒さに慣れるが、寒暖のアップダウンがあると身体が変化について行けないこともある。今後、数週間は寒暖のアップダウンにも注意してほしい。
(フジテレビ気象センター 三井良浩)