朝起きてからすぐにランニングするという習慣の方も多いと思いますが、朝のランニングは脂肪燃焼効果が高くなるようです。これは、起床してすぐの朝は体内のエネルギー(糖質)が少なくなっているために、脂肪を燃やしてエネルギーにする力が大きくなるためだと言われています。比較的体温が低い状態から、ランニングで体温を上げることで代謝が上がり、1日のエネルギー消費量が増えるため、朝ランはダイエットに効果的とみることができます。
ランニング学会の研究結果によりますと、朝食前と朝食後の1日のエネルギー代謝を比べてみたところ、朝食前に運動した方が、朝食後に運動するよりも、1日の脂肪の消費量が20%近くも多いことを明らかにしました。このデータから「朝食前ラン」はダイエットにより効果的だと分かりました。
(参考資料)ランニング学会~朝練習のトレーニング効果~P7に掲載朝のランニングは健康的に思えますが、注意したいのは、起きたばかりの体はまだ運動できる状態になっていません。睡眠中には気温や環境にもよりますが、汗や呼吸で約500mlもの水分が失われると言われています。脱水状態で血液はドロドロな状態です。日ごろから運動に慣れていない方ほど、起床してからランニングに行くまでにはなるべく空腹を避けて、コンディションを整える余裕を持っておきましょう。
コップ1杯程度の水や体内への吸収が早いぶどう糖入りのジュースをゆっくり補給し、すぐにエネルギーに変えられるバナナ、飴などで少しエネルギー補給をして30分後ぐらいに走りだすのがベストです。走り終えた後にしっかり朝食を摂ると、体への負担もなく栄養補給ができます。基本的にどんなスポーツも、空腹での運動は事故や故障につながるため、なるべく避けるようにしましょう。
※特に糖尿病で治療をされている方は、主治医に相談しましょう。
(参考資料)国立国際医療研究センター糖尿病情報センター運動時の低血糖予防また、朝ランは体調を見ながら、あまり高負荷にならないようゆったりとしたペースで、無理のない距離を走るのがお勧めです。思いがけず体調が悪くなってしまった場合は、すぐに中止して休憩をとるようにしてください。1日の始まりの朝にあまり体力を使いすぎるのもよくありません。歩いたり走ったりでもダイエット効果は十分期待できます。