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山と高原地図アプリで遭難対策

7月から8月にかけて遭難事故のニュースが多くなってきます。登山者が増えればそれだけ遭難事故も多くなります。どのような方が、どのように遭難事故に合われたのかを知って、自分事として注意が必要です。今回は僕が行っている遭難事故対策を紹介します。これで万全ということではないのですが、1つのヒントになれば幸いです。

登山における遭難対策

長野県警の安全対策課からのアドバイス、警察庁の生活安全局地域課のデータ、また多くのメディアで紹介されている遭難対策などを参考にしました。今回紹介するのは、登山をはじめたばかりの人でも簡単に実践できるスマホアプリとウェブツールと紙地図を活用した遭難対策です。

スマホアプリは「山と高原地図ホーダイ」、紙地図は同じく「山と高原地図」を活用しています。どんなタイミングでどのように活用しているかをこれから紹介していきます。

登山場所の検討

登山場所の検討は色々なパターンがあります。そもそも行きたい山はなんとなく決まっていることが多いので、幾つかのプランからどれにしようかを、休める日数から逆算して検討します。

どれくらいの日数が必要か?どれくらいの標高を登ることになるのか?プランの概要をチェックするのに役立つのが「山と高原地図」です。これは実際に登山中にも大活躍します。最近取り入れたアプリと紙地図の併用が重要だと思っているのですが、これはまた後術します。

登山の計画

行く山が決まったらどのようなコースで行くか?どこで宿泊するか?どこで休憩するかを決めます。使用するのはスマホアプリ「山と高原地図ホーダイ」です。実際の山行とかなり近い形で計画が行えるので、登山中の状況をイメージしやすい作りとなっています。

こういうルートにしてここでテントを張ろうと妄想しては、テント場の名称で検索して、画像をみて「こんな景色なのだ」と行く前のイメトレにもなっています。じつは遭難防止の1つに計画を綿密に立てることが1つ重要なポイントになっていると思っています。

登山前に地図を読み込み、計画を行う際に分岐点や危険ポイントを把握して、行程に無理がないか、自分の体力から逆算して十分に余裕がある計画となっているか、をあらかじめ把握します。そうすると、実際に登山を行っていると「こんな分岐あったっけ?」とか「こんなに登るっけ」といった疑問が沸いてきて、違ったルートを進んでいる場合には早く気付くことができます。どこまで綿密に登山の計画を行えるかというのが、遭難回避の1つ目のポイントです。

また自分の体力のことを考えるのも、この計画の最中です。「行きたい」と「実態」が伴っているのか?体力の面、装備の面、時間の面と様々な面で捉えて、無理のない計画となっているのかを作り上げる時間です。

長野県警の安全対策課からのアドバイスには「転倒・滑落による負傷や、疲労・病気・道迷いによる行動不能などの遭難が多くを占め、遭難の背景として、計画段階での準備不足や、体力・技術の過信などが見受けられます。」とあり、更に「登山は観光的な側面もありながら、非常に負荷の高いスポーツであり、様々な危険の潜む山岳地帯で行う冒険でもあるため、登山をする以上、山岳遭難は決して他人事ではなく、誰しもアクシデントに見舞われ遭難する可能性があります。」と書かれています。

計画の段階がどれだけ大事か、このアドバイスからもわかると思います。

登山の準備

計画に必要な装備、必要な服装、食事を調達準備します。遭難事故という視点でみると装備品に絶対欠かせないのが、ファーストエイド、エマージェンシーキット、防寒着、これに加えて登山中に使用する「山と高原地図ホーダイ」というアプリを使用するためにモバイル充電も最近では必須装備となっています。

エマージェンシーキットといっても個人個人で考え方が異なり、答えがないのですが、僕の場合は「誰もいない場所で寒空の下、一人で一夜を明かす」というシーンにあるべき装備をエマージェンシーキットの1部の役割と考えています。

登山中の心構え

登山中に大変重宝するのも「山と高原地図ホーダイ」です。このアプリを使用する前は「山と高原地図」の紙地図を使用していて、今まで歩いてきた登山道と、これから歩いていく登山道を確認するために、約30分置きに地図を確認して登山を楽しんでいました。景色の良いところにでると遠くに見える山や、眼下に広がる町などに目を奪われます。あの山は何、あの町は何、と地図を見ながら楽しむのは大変有意義です。

スマホアプリ「山と高原地図ホーダイ」の良いところは何といっても、現在地を把握できることです。現在地を把握し、どちらの方角に足を向けているかも一目瞭然です。事前に計画を同じアプリで作成しているので、実際の行動と計画との差も視認できます。

登山道から離れてしまっても地図上のどの地点に自分がいるのかが解ります。もしも遭難してしまったら「この方角に登れば登山道に近い」「登山道のこのあたりでルートから外れた可能性が高い」「この方角に向かっても登山道はいっさいない」などがわかり、無闇な行動が省けます。

遭難事故でなくとも、例えば水場を通り過ごしていたことに気付くのが遅れてしまうことや、全く別の場所を歩いていたことに驚くなど経験があるかたも多いのではないでしょうか?「山と高原地図ホーダイ」を使えばGPSによって位置を特定してくれるので、このような過ちを未然に防いでくれます。

山と高原地図ホーダイは「ホーダイ」と名の付くように月額費400円で地図が見放題です。また地図と地図がシームレスにつながっているので、北アルプスを縦走しようと思ったら紙地図の場合は「剣・立山」と「槍ヶ岳・穂高岳」の2つを持ち歩き、一方の地図で登山道の切れ目が生じ、もう一方の地図をつなぎ合わせて確認するという事が必要でしたが、それが山と高原地図ホーダイを使えばその手間がいっさい必要なくなります。

もしものときのことを考えれば月額400円は安い買い物だと考えています。それよりも危険からの回避確立が格段に高くなり、友達を登山に誘うような身になった今では欠かせない登山ツールとなっています。

山と高原地図ホーダイの注意点

スマホの充電を長持ちさせるために「節電モード」を活用しています。節電モードを活用するとGPSがオフになる機種もあれば、電池残量に応じてGPSがオフに切り替わる機種もあれば、端末によって機能やしきい値(電池残量に応じてGPSがオフになる場合の電池残量値)が様々のようです。

山と高原地図ホーダイを使って位置情報を確認する際は、節電モードを解除してアプリ起動で位置確認をしています。こうすることで、節電をしつつアプリの活用も可能です。

遭難事故について知る

「俺は大丈夫」という過信が大敵です。その為に現在起こっている遭難事故について知ることも重要だと思います。今年7月2週に起きた遭難事故は6件でそのうちの半分が道迷いによるものです。

7/14
八ヶ岳連邦赤岳で、60歳の女性および29歳の女性が、美濃戸口から赤岳へ向けて登山中にルートを誤って道に迷い、行動不能となる山岳遭難が発生。

7/14
下高井郡野沢温泉村毛無山で、62歳の男性がトレイルランニング大会に参加中に道に迷い、行方不明のままとなっている。

7/14
北アルプス前穂高岳で、50歳の男性が前穂高岳から奥穂高岳に向けて登山中にルートを誤って道に迷い、行動不能となる山岳遭難が発生。

いずれも登山道・レースコース上の事故であること、行動不能になるまで誤ったルートを歩いていることに気付いていなかったと思われる事故であり、僕は大丈夫とは決して思えない遭難事故であることがわかると思います。

以下の図は警察庁の生活安全局地域課のデータですが、平成20年に1,933人の遭難者数に対して、平成29年には3,111人と大幅な増加傾向にあることがわかります。

出典: 警察庁の生活安全局地域課 平成29年における山岳遭難の概況
出典: 警察庁の生活安全局地域課 平成29年における山岳遭難の概況

また目的別で遭難者を区分すると71.5%という構成比で圧倒的に登山での遭難事故が多いことがわかります。

出典: 警察庁の生活安全局地域課 平成29年における山岳遭難の概況

遭難事故といっても態様がありますが、道迷いが約半数を占めていることも現実です。

出典: 警察庁の生活安全局地域課 平成29年における山岳遭難の概況

年齢別で見てみると、60~79歳が全体の比率として多く、次いで50、40代と続きます。高齢者に限った事故ではないことがわかると思います。

出典: 警察庁の生活安全局地域課 平成29年における山岳遭難の概況

上記を踏まえて、長野県で毎年発行している「夏山情報」もチェックするとよいと思います。夏山の遭難事故の発生状況や傾向、遭難しないための教訓など貴重な情報が掲載されています。

知識とアプリという武器を使って楽しい登山を心がけましょう。

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