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伊勢湾台風60年、郡上市に「不忘の碑」 地域防災の教訓に

 26日で襲来から60年となる伊勢湾台風は、内陸の岐阜県郡上市にも大きな被害を残した。長良川の堤防が決壊し7人の死者を出した同市白鳥町の白鳥地区に、被害を後世に伝える「伊勢湾台風 不忘の碑」が建立され、節目の日を前に22日、除幕式があった。体験者ら住民たちは、犠牲者を悼むとともに、地域防災へ誓いを新たにした。

 1959年9月26日午後10時30分ごろ、白鳥大橋下流の長良川左岸堤防が約250メートルにわたり決壊、そのまま低地にある白鳥町白鳥の通称ひばり町に濁流が押し寄せた。住民らが声を掛け合い避難したが、家屋29戸などが流され逃げ遅れた2世帯の7人が死亡した。犠牲者のうち4人は12歳以下の子どもだったという。

 碑は住民有志らが、この地に悲惨な災害があった記憶を残し、地域の教訓としたいと立案した。白鳥自治会とともに実行委員会をつくり、被災エリアの白鳥体育館前に建立した。

 当時ひばり町に住んでいた男性(92)=同市白鳥町白鳥=は除幕式に出席。「堤防より上に波が立っているのが見え、急いで逃げた。途中で自分の家が流れていくのを見た」と台風が襲った夜を振り返った。膝下まで水に漬かりながら、自宅裏の田んぼのあぜ道を駆け抜け、同じ白鳥地区内の妻の実家へ駆け込んだという。翌日、目にしたのは、建物も樹木も町ごと流失し、土石で河原のようになっていた光景だった。「何もかもなくなっていた。まさか家が流されるとは思ってもみなかった」

 男性の妻(84)は実家の父が迎えに来てくれて、外出していた夫より一足先に逃げることができた。「もう少し遅れていたら流されていたかもしれない」と早期避難の大切さをかみしめる。

 自宅1階で床に就いたばかりだった女性(85)=同=は、ザワザワという不思議な音を聞き目を覚ました。ふすまを開けると、床上すれすれまで水が迫っていたという。2階へ駆け上がり、住民がつないでくれたはしごをつたって避難することができた。同じ場所に自宅を再建したため「今でも台風がくるたびに川の水量を気にする。絶対大丈夫という場所はどこにもない」と教訓を伝える。

 瀬木重瀰実行委員長(79)は「天災は忘れた頃にやってくるという。60年の歳月がたち、今まさに忘れかけた時とも言える。過去の災害に学び、再びこのような被害を出さないよう安全な郷土づくりに取り組むことを再確認したい」と語った。

岐阜新聞社

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