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焼失した市街地、地割れした堤防 濃尾地震の惨状アーカイブ化

 岐阜県内で約5千人が亡くなった1891年10月の濃尾地震の被災状況を克明に捉えた記録写真をアーカイブ化し、活用する取り組みが始まる。地域の災害史を知って防災に役立ててもらおうと、県内の研究者や防災士らでつくる「災害アーカイブぎふ」が進めるプロジェクト。来年の発生130年を前に、濃尾地震の月命日に当たる28日から2日間、岐阜市内で一部をパネルで展示するほか、インターネットでも公開していく。


 公開を準備しているのは、岐阜大がマイクロフィルムで保管する約150枚。岐阜地方気象台が保管する記録写真を1974年に複製したもので、宮内庁や県歴史資料館の所蔵写真も含まれる。


 焼失で金華山が見渡せるようになった岐阜市の街並みや倒壊した寺社の建物、地割れが広がる堤防など県南部の被災地の生々しい状況が写し込まれている。


 「場所の書き込みもあり有益な資料で、これまで目にしたことのないものも多い。ぼうぜんと立つ人の姿から心情も垣間見える」と災害アーカイブぎふメンバーの防災士、荒川宏さん(63)=岐阜市=。


 当時は、フィルムに相当する感材が、溶液でぬらしたガラス板を使う湿板から取り扱いが容易な乾板に切り替わった時期で、現地入りした写真師の手で多数の写真が残された。多くは、政府への報告用や研究者の依頼を受けたものとみられる。


 マイクロフィルムを保管する杉戸真太清流の国ぎふ防災・減災センター長(地震防災学)は「耐震化が進んだ現在は同じ被害が出るわけではないが、延焼火災や液状化、大規模停電など異なる事態が起こり得る。写真を通して被害の甚大さを感じ、命を守る対策につなげて」と呼び掛ける。


 パネル展示は岐阜市若宮町の慰霊施設「震災紀念堂」で、28日が午後1~5時、29日が午前10時~午後5時。今回のアーカイブ分9枚を含む13枚を紹介する。岐阜大の防災研究者らの防災講話の上映もある。会のホームページでも地図に写真を落とし込み、順次公開する。


 濃尾地震は現在の本巣市根尾地区を震源にしたマグニチュード8・0の内陸直下型地震で、全国の死者は7273人、全壊・焼失家屋は14万2千戸に上った。


 災害アーカイブぎふの活動に取り組む岐阜大流域圏科学研究センターの小山真紀准教授(地域防災学)は「アーカイブを通して災害史を身近に感じ、地域防災や学校の教材として役立ててほしい」と話している。


 会のホームページは、http://gifu.shinrokuden.irides.tohoku.ac.jp/ecom/

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