2025年問題って?少子高齢化が進む日本の未来はどうなる?
2019年08月10日
来るべき2025年に向けて何ができるか
── 盛夏のひととき、日本を取り巻く社会問題について考えてみませんか。
2025年には団塊世代が後期高齢者に。少子化が進む日本は超高齢社会に突入
どうなる?社会保障
2008年をピークに減少に入りましたが、65歳以上の高齢者数は増え続け、2025年には3657万人、2042年には3878万人になると予測されています。
さらに2025年は、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になる年で、これにより後期高齢者の数は、全人口の約18%にあたる2179万人になります。つまり日本は、急速に超高齢社会に突入するわけです。
65歳を過ぎると年金受給が始まり、75歳を過ぎると介護サービスなどの需要も増えていきます。年金や医療、介護、福祉といった社会保障は、高齢者が増えるほど増加していくものであり、社会保障給付費の総額はこの20年で2倍以上になりました。この先さらに増加していくことは間違いありません。
増え続ける社会保障給付費。将来世代への負担も増え続ける
高齢者1人を支える現役世代の数は、2025年に1.2人に……
■1965年ごろ ➡ 65歳以上1人に対して20~64歳は9.1人
■2012年ごろ ➡ 65歳以上1人に対して20~64歳は2.4人。
■2050年 ➡ 65歳以上1人に対して20~64歳は1.2人という状態に。
1960年代は、現役世代が高齢者を支える理想形が実現していましたが、数字の推移からもわかる通り、2025年には「1人の現役世代が、1人の高齢者を支える」という厳しい現実が待っているのです。
社会保障給付費は、現役世代が収める社会保険料と国や地方の負担から成り立っています。これまで社会保障制度を支えてきた団塊世代が受け取る側になり、さらに少子化などもあり、収められる社会保険料は横ばいのまま。増大する社会保障給付費を補填する国や地方の負担は増大しています。この負担の約半分は国債です。
将来世代への借金が増え続け、国民が支えきれなくなるのではないか──。これが2025年問題が指し示す大きな課題とされているのです。
支え合う世の中への期待と同時に、人生100年時代を自ら設計する力を
安心できる老後に期待したいですね
2017年8月からは70歳以上の高額医療費の自己負担が、段階的に(所得によって変わりますが)引き上がってもいます。
政府も医療・介護に対して、病院完結型から地域全体で治し、支え合える地域簡潔型への推進や、受け皿となる地域の病床や在宅医療・介護の充実などを提案しています。
また、国民の健康増進、疾病の予防や早期発見などを、積極的に促進する必要などの方向性も示しています。
タンス預金から投資へ……
若い世代も中堅も、老後の資金づくり、健康づくりについて現役世代のうちから自ら設計していく考えを持つことが、人生100年時代といわれる今日の最重要課題の一つといえそうです。