日本気象協会 tenki.jp

この冬 初の強い寒気襲来 日本海側や山沿いを中心に大雪 道路への影響も

2020年12月15日16:02

日本気象協会 本社安齊 理沙

この冬はじめての本格的な寒気の流れ込みによって、日本海側や山沿いの地域を中心に大雪になっています。道路などの交通機関にも影響がありそうです。しっかりと対策をして、少しでも危険と感じたら出控えの選択もとるようにしてください。

ポイント解説へ

この時期にしては強い寒気が襲来中 日本海側や山沿いを中心に大雪

昨日から、この時期にしては強い寒気が流れ込んでいて、日本海側や山沿いの地域を中心に大雪になっています。

今日15日午後3時までの12時間で新たに降った雪の量は、新潟県津南町で56センチ、群馬県みなかみ町藤原で53センチでした。
午後4時の時点で山形県や新潟県、群馬県内の一部で大雪警報が発表されています。

この雪雲は太平洋側の地域にも流れ込み、今朝は名古屋で初雪が観測されました。その他の地域からも、続々と初雪の便りが届いていて、本格的な雪シーズンが到来しています。

道路への影響も出始める 慎重な運転を!

この大雪は道路にも影響が出てきそうです。
東北地方や北陸地方、東海地方の一部の道路では、厳しい速度制限があったり、事故発生のリスクの高くなったりする可能性があります。
その他の地域の道路でも、速度規制や冬用タイヤ着用の必要性のある可能性があります。平常時より注意して運転を心掛けてください。
しっかり対策をした上で運転し、少しでも危険と感じたら出控えの選択もとるようにしてください。

詳しくは道路の気象影響予測をご確認ください。

シーズン最初の雪 慣れていても注意

冬の時期に雪の多い所に住んでいる方でも、ひと夏を過ぎると、雪道での車の運転感覚を忘れがちです。シーズン最初の雪は、たとえ雪に慣れている方でも、以下の2つのことに注意が必要です。

【1つ目】
必ず、スタッドレスタイヤに交換するか、タイヤチェーンを装着しましょう。スタッドレスタイヤは、溝が十分にあるかどうかを、事前に確認してください。あまり使っていないスタッドレスタイヤでも、時間が経てば、劣化が進みますので、シーズン前に点検が必要です。

【2つ目】
たとえ急いでいても、急ブレーキ、急なハンドル操作、急発進、急な車線変更など「急」のつく運転はやめましょう。「急」のつく運転をしてしまうと、車がスリップしやすくなります。車を発進する時や上り坂では、タイヤが空転してしまわないよう、アクセルをじわりと踏み込んでください。下り坂では、エンジンブレーキを基本として、アクセルとブレーキも適度に調整して、速度を落としてください。

冬道運転は「ふゆとじこ」を忘れずに

積雪や吹雪、路面凍結が予想される地域を通行するとき、注意すべきキーワードは『ふゆとじこ』です。

【ふ】冬道装備(冬用タイヤ、チェーン)をしっかりと
【ゆ】ゆっくりと慎重に運転
【と】時には迂回や出控えも
【じ】時間に余裕をもって出発
【こ】こまめに天気や道路情報を確認

冬道の運転に慣れていない方はもちろん、慣れた方でも「自分は大丈夫」と思わず、出発前も移動中も『ふゆとじこ』にしっかり注意をお願いします。

最新の記事(気象予報士)

関連リンク

日本気象協会 本社気象予報士/防災士/熱中症予防指導員/全米ヨガアライアンス(RYT200)

安齊 理沙

安齊 理沙の記事一覧