「二百十日(にひゃくとおか)」とは、日本独自の暦である雑節のひとつです。
雑節とは、中国から伝わる二十四節気に加え、季節の変化をさらに細かく示す目印として作られたもので、
節分や
入梅、
土用などもそれにあたります。
二百十日は、立春から数えて210日目の日で、新暦では9月1日頃にあたります。年によって1日前後する場合もあり、2025年は8月31日です。
この頃はちょうど稲の開花時期にあたり、台風シーズンがはじまるタイミングにも重なることから、風水害による農作物の被害が多かったようです。このため、「二百十日」は、昔から農家にとっての厄日とされてきました。
なお、二百十日以外にも、昔から農家の間では恐れられてきた日があります。雑節で立春から数えて220日目にあたる「二百二十日(にひゃくはつか)」と、旧暦の8月1日(新暦の8月下旬〜9月下旬頃)にあたる「八朔(はっさく)」です。やはり、時期的に台風が多く農作物の被害が多かったことに由来しており、これらはまとめて「農家の三大厄日」と呼ばれています。