もちろん、つららは危険なだけではありません。さまざまな形や大きさで、私たちを楽しませてくれます。
ここからは、自然が作り出すつららのアート作品たちをご紹介します。
◆曲がったつららつららは、真っ直ぐに伸びるだけではありません。屋根の雪がだんだん落ちて根本の向きが傾いたり、風が吹きつけた影響で、つららが曲がることがあります。
◆地下水が作り出す氷のカーテン「氷柱群」岩壁などから地下水が染み出して凍り、巨大なつららがカーテンのように連なった「氷柱群」。その景色は、さながら氷の神殿のような美しさです。
三十槌の氷柱(
埼玉県秩父市)や白川氷柱群(
長野県木曽町)などが有名です。
◆地面からのびる「氷筍(ひょうじゅん)」洞窟などで、上からしたたり落ちる水が凍って、地面から伸びる逆さまのつららができることがあります。まるで筍のようなので、「氷筍」と呼ばれます。
百畳敷洞窟(
北海道伊達市)、鳴沢氷穴(
山梨県鳴沢村)などで見ることができます。
◆滝が凍ってできる巨大な「氷瀑(ひょうばく)」つららに似ていますが、厳しい寒さが数日間続き、滝全体が凍ったものを「氷瀑」といいます。近年は完全凍結しない場所も増えているようですが、滝が丸ごと凍った景色はとても迫力があります。
有名な場所としては、奥入瀬渓谷(
青森県十和田市)、袋田の滝(
茨城県大子町)、御船の滝(
奈良県川上村)、古閑の滝(
熊本県阿蘇市)などがあります。