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20日は各地で雨や風が強まる 日本海側では滝のような雨 北日本は台風並みの暴風に

2025年09月20日08:04

日本気象協会 本社青山 亜紀子

今日20日は、低気圧や前線の影響で雨や風が強まり、東北や北海道を中心に荒れた天気。大雨による土砂災害や低い土地の浸水などに注意・警戒。非常に強い風が吹くため、交通への影響にも警戒を。

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北日本を中心に荒れた天気

今日20日は、前線を伴った低気圧が朝鮮半島付近から日本海を進むでしょう。大気の状態が不安定となっていて、午前7時現在、九州北部や四国、東海の一部に発達した雨雲がかかっています。午後は大雨のエリアが北へ広がるでしょう。

沖縄は晴れていても、急な雨や雷雨にご注意ください。九州から関東甲信は太平洋側で日の差す所もありますが、変わりやすい天気です。九州北部は、昼頃にかけて非常に激しい雨(滝のような雨)が降る所があるでしょう。午後は関東などでも雨脚が強まり、局地的には雷を伴った激しい雨(バケツをひっくり返したような雨)が降りそうです。道路の冠水や落雷、突風などにご注意ください。

北陸や東北は未明から雨の降っている所がありますが、午後は各地で雨。雷雨や激しい雨が降り、風が強まるでしょう。沿岸の地域を中心に、横なぐりの雨になることもありそうです。北海道は夕方になると、南西部から雨雲がかかるでしょう。大雨のピークは夜からで、非常に激しい雨が降る所がありそうです。

東北と北海道は、立っていら入れないほどの非常に強い風が吹き、台風並みの暴風となるおそれがあります。交通に影響が出ることも考えられるため、交通機関の運行情報や通行止めがないかなど、最新の情報を確認してください。

雨・風・波の予想

【24時間降水量(多い所)】
21日午前6時まで
北海道地方 200ミリ
東北地方  150ミリ
北陸地方   80ミリ

22日午前6時まで
北海道地方 100ミリ

【最大風速(最大瞬間風速)】
20日~21日
北海道地方・東北地方 25メートル (35メートル)

【波の高さ】
20日~21日
北海道地方・東北地方 5メートル

土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫、暴風に警戒してください。海上では高波に注意・警戒が必要です。

東海から西で真夏日も 熱中症対策を

最高気温は、沖縄や九州から東海では昨日19日と同じくらいで、30℃以上の真夏日の所が多いでしょう。晴れ間が出る宮崎は34℃と、猛暑日に迫る所もありそうです。北陸は昨日19日より高く、金沢は32℃の予想です。暖かい南よりの風が強まり、曇りや雨でも気温が上がるでしょう。蒸し暑くなるため、こまめに水分をとり、エアコンを使うなど、熱中症対策を心がけてください。

関東はきのうと同じくらいで、25℃から27℃くらい。東北は25℃に届かない所が多く、盛岡は20℃と10月上旬並みになるでしょう。北海道は22℃前後の所が多く、平年並みの予想です。日本海側は夜になると北よりの風に変わり、朝よりもヒンヤリと感じられるかもしれません。服装で調節してください。

大雨の時に危険な場所

大雨が発生したら、適切な対応ができるよう、事前に確認しておくことが大切です。安全を確保するために以下の点に注意してください。

① 河川や用水路には近づかないでください。普段は流れの遅い河川や用水路でも、大雨によって水かさが増したり、流れが速くなったりします。増水した用水路は道路との境目が分からなくなっていて、足を取られるおそれがあります。

② 運転の際は、アンダーパスなど低い道路は避けるようにしてください。低い道路には雨水が流れ込みやすいため、すぐに冠水してしまうおそれがあります。車が水没して故障したり、水圧によって、ドアが開かなくなったりして、車内に取り残されると、非常に危険です。無理をして通らず迂回するなどの対応をとってください。

③ 山などの急な斜面はいつ崩れるか分からないため、決して近づかず、斜面とは反対側に避難するようにしてください。土砂災害警戒情報や大雨警報の危険度分布を細かく確認して、状況を常に把握するようにしましょう。

④ 地下は浸水するおそれがあるため、雨漏りなど異変を感じたら地上に移動するようにしてください。地下では、危険を察知することが遅れてしまいがちです。こまめに気象情報を確認し、速やかに地上に移動できるようにしておきましょう。

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青山 亜紀子

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