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明日5日は関東に台風15号が最接近で大雨ピーク 交通機関の乱れなど注意

2025年09月04日12:13

日本気象協会 本社木村 雅洋

今日4日の関東は大気の状態が非常に不安定になっています。朝には東京都内で猛烈な雨が降ったとみられ、記録的短時間大雨情報も。午後も局地的な激しい雨による道路の冠水などに注意が必要です。また、台風15号が接近する明日5日は大雨のピークとなる見込みで、交通機関の乱れなどに警戒が必要です。

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4日の朝は東京都内で猛烈な雨も 午後も局地的な大雨に注意

今日4日は関東では朝から局地的に雨雲が発達して、東京都江東区付近で1時間に約100ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、記録的短時間大雨情報が発表されました。午前11時現在も所々に発達した雨雲が見られます。

関東には台風15号や太平洋高気圧の縁をまわる暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定になっています。今日4日の午後も局地的に雷や突風を伴った激しい雨の降る恐れがあります。道路の冠水や落雷、竜巻などの突風に十分ご注意ください。

台風15号は明日5日の午後に最接近 接近前に大雨ピーク

台風15号は今日4日の正午現在、種子島の南約40kmを時速30キロで北へ進んでいるとみられます。中心気圧は1002hPa、中心付近の最大風速は18メートル、最大瞬間風速は25メートルです。

今後は進路を東寄りに変えて、明日5日の午前9時には徳島県付近へ進み、関東に最も接近するのは明日5日の午後になる見込みです。その後、6日午前9時には日本の東で温帯低気圧に変わる予想です。

台風に伴う活発な雨雲が中心の北東側に広がることから、関東では接近より前に大雨のピークとなる見込みで、早めの対策が必要になります。

明日5日の午前中に大雨ピーク 朝の通勤通学は交通機関の乱れなど注意

関東で最も雨が強まるのは明日5日の午前中となる見込みで、朝の通勤や通学の時間帯から大雨のピークとなる可能性もあります。気象情報や交通情報をこまめにご確認ください。

5日午前6時までの24時間予想雨量(多い所)
関東地方北部  60ミリ
関東地方南部 100ミリ
甲信地方   100ミリ
伊豆諸島    80ミリ
5日6時から6日6時までの24時間予想雨量(多い所)
関東地方北部  60ミリ
関東地方南部 200ミリ
甲信地方   120ミリ
伊豆諸島   100ミリ
関東南部では局地的に1時間に50ミリの非常に激しい雨も予想されています。

短時間で道路が冠水したり、小さな川や用水路が増水する恐れがあります。斜面付近では土砂災害にも警戒が必要です。今日4日のうちに冠水しやすい場所、増水しやすい川、崩れやすい斜面の場所などを確認して、明日5日の朝は時間に余裕をもって行動してください。

台風が近づく前に大雨への備え

今回の台風では大雨が心配されますが、事前に備えておくポイントは、次の3つです。

1つめは、水害に備えて、雨どいや排水溝、側溝を掃除し、水はけを良くしておきましょう。砂利や落ち葉、ゴミなどが詰まっていないかも、確認しておいてください。

2つめは、浸水による被害を防ぐため、家財道具や家電製品、食料品などは、可能な限り、高い所や2階以上へ移動させておくと良いでしょう。押し入れの下の段に入っているものは、上の段に移しておくだけでも、被害を小さくできます。

3つめは、電源のコンセントは抜いておくと良いでしょう。電源のコンセントが水につかると、漏電やショート、感電の恐れがあります。

いずれも、台風が近づいてから備えるのではなく、台風情報を確認して、早めに対策を行ってください。

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日本気象協会 本社気象予報士/熱中症予防指導員

木村 雅洋

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