2026年05月27日18:33
日本気象協会の独自予報モデルによると、2026年は台風の日本列島への接近数が、8月を中心に平年並みか多くなる見込みです。9月以降はおおむね平年並みの予想ですが、エルニーニョ現象へ移行した場合は、発達した台風が接近するおそれがあり、注意が必要です。
日本気象協会の予報モデルの解析によると、2026年の台風の発生数は、7月までは平年並みか多くなるでしょう。8月以降はおおむね平年並みで、10月は平年並みか少なくなると予想しています。
この背景には、台風の主な発生域である北太平洋西部の対流活動が関係しています。
2026年は、すでに1~5月にかけて毎月台風が発生しています。1~5月の5か月連続で台風が発生するのは、1951年の統計開始以来、1965年と2015年に続き、今年で3回目となる比較的珍しい状況です。これは、この地域で対流活動がやや活発だったためと考えられます。
今後もこの対流活動は、夏の前半(6~7月)にかけて活発な状態が続く見込みのため、台風の発生数は平年並みか多くなると予想されています。一方、10月頃は対流活動が平年より弱まる可能性があるため、台風の発生数は平年並みか少なくなる見込みとなっています。
2026年は、日本列島への台風の接近数が、8月を中心に平年並みか多くなる見通しです。もともと8月は、一年の中でもっとも台風の接近数が多い月ですが、今年はそれ以上に多くなる可能性があり、例年以上に注意が必要です。
日本への台風の接近数に影響を与える要因の一つが、エルニーニョ現象です。2026年は、夏までにエルニーニョ現象へ移行する可能性が高いとみられています。その影響で、太平洋高気圧の本州付近への張り出しが弱まる時期があると予想されます。このため、特に8月頃は台風が日本列島へ北上しやすくなり、日本へ接近する台風が平年並みか多くなると考えられます。
9月以降は、日本への台風の接近数はおおむね平年並みと予想されていますが、油断はできません。エルニーニョ現象に移行した場合、日本付近は「発達した台風」に注意が必要です。
この時期にエルニーニョ現象が発生すると、北太平洋西部の台風の発生位置が平年より南東側、すなわち日本から離れた日付変更線に近い海域へ偏りやすくなる可能性があります。この場合、台風が発生してから日本付近へ接近するまでに海上を進む距離が長くなり、十分に発達した状態で接近するおそれがあります。
そのため、接近数が多くない場合でも、ひとつの台風による影響が大きくなる可能性があるため、秋も台風の動向には引き続き注意をしましょう。
いざ屋外へ避難する場合の持ち出し品や、在宅避難をする際の備蓄品については、事前に準備や見直しをしておきましょう。特にこれからの時期に意識しておきたいのが「暑さ対策」です。
水分や塩分を補給できる飲料や食料のほか、うちわや小型扇風機、保冷剤などの冷却グッズを用意しておくと安心です。季節に合わせて非常用品の中身を入れ替える、いわば「非常用品の衣替え」を行い、これからの台風シーズンに備えましょう。
なお、ハザードマップで浸水や土砂災害の想定区域に入っていない場合でも、台風がもたらす暴風によって停電が発生する可能性があります。対象外だからと安心せず、酷暑の中で停電した場合を想定し、飲料水や冷却グッズ、非常用電源などを準備しておくと安心です。
今年、台風シーズン前に特に確認しておきたいのが、「防災気象情報」が変わる点です。2026年5月28日午後から、気象庁による新しい防災気象情報の運用が始まります。これに伴い、天気予報サイトやニュースで表示される警報や注意報の名称や体系が大きく変わります。
新しい防災気象情報では、河川の氾濫、大雨、土砂災害、高潮の4つの災害ごとに、5段階の警戒レベルに応じた構成へと整理されます。
主な変更点としては、情報名に警戒レベルの数字が付けられることや、レベル4相当の「危険警報」が新設されること、同じ警戒レベルの中で情報名が統一されることなどが挙げられます。
例)土砂災害の場合
大雨警報(土砂災害)→レベル3土砂災害警報
土砂災害警戒情報→レベル4土砂災害危険警報
大雨特別警報(土砂災害)→レベル5土砂災害特別警報
防災気象情報の名称が変わることを知らないと、いざという時に混乱する可能性があります。台風シーズン前に、新しい名称や仕組みを確認しておきましょう。
一方で、防災気象情報が変わっても、避難の考え方やタイミング自体はこれまでと変わりません。新しい防災気象情報では必ず警戒レベルが示されるため、すべての名称を覚える必要はなく、レベルごとにとるべき行動を確認しておくと安心です。
高齢者や小さなお子さんがいる家庭は「レベル3までに避難」、それ以外の方は「レベル4までに避難」と覚えておきましょう。