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10日も 九州から東北 災害に警戒 今朝雨がやんでいても再び強まる

2020年07月10日07:25

日本気象協会 本社戸田 よしか

きょう10日も、九州から東北にかけて大雨による災害に警戒が必要。今朝、雨がやんでいても再び激しく降るおそれ。急な状況の悪化にも対応できるよう、こまめな情報収集と万全の備えを。

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九州~東北 雨の時間帯・降り方など

今朝7時現在、雨雲の発達は少し落ち着いていて、激しく降っている所はありません。ただ、このあとは前線や低気圧の影響で再び雨脚が強まってきます。
九州は、ほぼ一日雨。特に広い範囲で雨脚が強まるのは昼前から昼過ぎで、北部では滝のような非常に激しい雨の降るおそれがあります。夕方以降も局地的に活発な雨雲がかかり、激しく降るでしょう。
中国・四国、近畿、東海3県(三重、愛知、岐阜)も断続的に雨で、昼頃を中心に所々で激しく降りそうです。中でも岐阜県では雨雲が発達しやすく、局地的に1時間50ミリの非常に激しい雨が降るでしょう。
静岡と甲信、北陸も断続的に雨。長野では昼過ぎから、静岡では夜、激しく降る所がありそうです。
関東は、雲を通して日の差すこともありますが、ときおりザッと雨が降るでしょう。
東北も晴れ間があります。ただ、午後は雨の範囲が南部から北部へと次第に広がり、夜は日本海側を中心に激しく降る所があるでしょう。

なお、北海道と沖縄はおおむね晴れる見込みです。

予想される雨の量

あす11日午前6時までの「24時間」に予想される雨量は、多い所で、九州北部300ミリ、四国250ミリ、九州南部と東海150ミリ、中国地方と関東甲信120ミリ、北陸100ミリ、近畿と東北80ミリ。
さらに雨は続き、あさって12日午前6時までの「48時間」に予想される雨量は、多い所で、九州北部と四国300~400ミリ、東海250~350ミリ、九州南部200~300ミリ、中国地方と近畿、関東甲信150~250ミリ、東北100~200ミリ、北陸100~150ミリです。

引き続き雨の降り方に留意 避難に関する情報の確認を

これまでの度重なる大雨で、九州から東北にかけて地盤の緩んでいる所が多く、すでに堤防が決壊したり護岸が崩れたりしている川や、増水している川があります。きょうの日中から夜にかけ、再び広い範囲で雨が強まり、災害の危険がいっそう高まることが考えられます。わずか数時間の間に、急に状況が悪化するケースもあります。雨の降り方に十分気を配るとともに、自治体からの避難に関する情報を確認し、早めかつ慎重な行動を心がけてください。また、崖から異様な音や臭いがするなど、普段と違う状況に不安を感じたら、指示を待たずに自主的に避難することも重要です。
すでに避難先で過ごしている方は、たとえ今朝雨が弱まっていても無理にご自宅に戻らず、身の安全を第一になさってください。

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