水の中から真っすぐに立ち上がって大きな花を開かせる蓮には、何物も寄せ付けないような清らかさと凛としたたたずまいを感じます。
蕾が水中から顔をだして立ち上がり、丸みを帯びてふっくらとした花が開くまでにおよそ20日かかるということです。花が開くのは早朝。花は開いては閉じを3日間繰り返すと4日目で花びらをすべて落とすそうです。咲いてはつぼむ、を繰り返しますが姿は毎日変えるとのこと。
開花1日目は少し開くとつぼみの状態に戻ります。2日目の開花では色が鮮やかになり雄蕊からの香りも強くなって、花として一番美しい時だそうです。開花3日目の花は最も大きく開き、花托の雌蕊が受粉して黒くなるのが特徴とのこと。これが開花2日目か3日目かを見極めるポイントとなるそうです。4日目は夜半から開き始め完全に開き切ると花びらを落としはじめ、やがて花托と雄蕊だけを残し花が終わります。品種によって違いはありますがおおよそはこのような過程ということです。
ひとつの花が4日目にはもう花が有ったことすらわからない状態になってしまいます。開き始めた1日目、もっとも美しい2日目、命を次へとつなげる3日目と蓮の生きざまを1日ずつ見ることができます。
「蓮の花」を楽しめるのは早朝。東京では小石川後楽園で蓮を見るために早朝開園を実施する日があります。暑くなる前の朝方、蓮の花を見ればフレッシュな気持ちで1日を始められるかもしれません。訪れてみる価値がありそうです。
お出かけスポット:
【小石川後楽園 夏の早朝開園と早朝観蓮会】