① 例えば、図の右から左へ風が吹く場合、風上の平地の気温が30℃だとすると、この風が高さ2000メートルの山をのぼる時、100メートル上昇する毎に0.65℃気温が下がるので、山頂付近の気温は風上の平地より低い17℃になります。 ② 山頂付近に向かうにつれて、風上の平地より気温がどんどん下がることにより、もともと空気中に含んでいた水蒸気のうち、ある程度の水蒸気が冷やされて、小さな水の粒になります。この水の粒は、空気中をただよう雲や霧に変わり、雨粒となって落ちてしまうので、空気中の水分が減って、乾燥した風になります。 ③ 乾燥した風が山をおりる時には、100メートル下降する毎に1℃気温が上がるので、風下の平地の気温は、風上の平地より高い37℃になるのです。 湿度が変わると、気温の変化する割合も変わることが、フェーン現象の発生原因です。