東京消防庁によると、近年発生した地震による負傷者の約30~50%が家具類の転倒や落下、移動が原因とされています。家や職場などで、地震の揺れで倒れやすいものはないか、落ちてくるものがないかなど、危険な場所を探してみましょう。
特に、寝ている時は、とっさに落下物をよけたり、逃げたりすることができませんので、日頃から備えておくことが大切です。
◆家の中の危険を知る
・家具の転倒や落下、移動を防止する対策を考える
(家具を天井や壁に固定、ストッパーや粘着シートを敷くなど)
・窓ガラスには飛散防止フィルムを貼る
(カーテンを閉めることで割れたガラスの飛散を防止できる)
・頭の上に落ちてくるものを取り付けない
(ベッド付近に壁掛け時計や額縁などを取り付けない)
・避難経路を確保する
(家具類は部屋の出入り口がふさがらないように配置)
また、災害時に自分や家族に必要なものをリュックにまとめておきましょう。準備するだけでなく、いざという時に役立つよう、定期的な点検も忘れないようにして下さい。
非常食は、作り方や味を知るために日常の食事に取り入れてみましょう。意外と時間がかかる、色々なレシピに活用できるなど、気がつくことが多いかもしれません。賞味期限切れを防ぎ、災害時に安心して食べることができるという利点もありますね。
災害への備えは特別なことではなく、「日常生活の中で、ここで地震が発生したら何が危険かを想像して、その危険を防ぐために備える」ことです。避難する際も、指定避難所のほかに一時的に避難できる場所がないか確認しておくことが大切です。家族の皆さんで、できることから少しずつ実践してみて下さい。
(参考資料)
東京防災内閣府防災情報のページ「減災のてびき(減災啓発ツール)」東京消防庁「家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブックー室内の地震対策―」内閣府「避難所における新型コロナウィルス感染症への対応について」