10月29日明け方に起こる部分月食は、始まりから終わりまでをほぼ日本全国で観測することができます。小笠原諸島など一部の地域では、月が欠けたまま沈む「月入帯食(げつにゅうたいしょく)」となります。
月食は全国で同じ時刻に進行し、4時34.5分から月は徐々に欠けていきます。最も欠けて見える「食の最大」となるのは5時14.1分。今回は、月の直径の12.8%が地球の影に入る、わずかに月が欠ける部分月食になります。その後、月は徐々に地球の影から抜けていき、5時53.6分に終了します。
多くの地域では、部分食が終わって間もなく月の入りに。終了間近の月の高度はとても低いため、西の空が開けた場所から観察するとよいでしょう。月の近くには明るく輝く木星の姿もあります。夜明け前のひと時、西の低空で起こる美しい天体ショーを楽しみたいですね。
・参考文献
『アストロガイド 星空年鑑 2023』 アストロアーツ
・参考サイト
国立天文台「ほしぞら情報2023年10月」国立天文台「月食とは」