その風太、8匹の子宝に恵まれ、またその孫も多く誕生し、今や全国から外国にも風太一族は広がって、絶滅危惧種であるレッサーパンダの行く末の希望の星ともなっています。息子のクウタくんが次世代の大黒柱としてその食いしん坊ぶりと、つきでたコンクリートに浅く腰掛ける人間座りの技で観客を楽しませて、風太くんは悠々自適。
こうした風太くんの活躍も一助となり、実は日本はレッサーパンダの飼育頭数ダントツの世界一。現在57の施設で世界の飼育頭数約650頭のうちの三分の一にもあたる260頭前後が飼育されています。
一方、野生のレッサーパンダは全世界で5000~7000頭ほどしかいないといわれ、レッサーパンダは一度の出産で生まれる子供の数が1~2頭と少なく、繁殖力がそれほど強くないため、一度減ってしまった生息数はなかなか元には戻りません。
現在、野生下に生息しているレッサーパンダは、わずかに5000~7000頭程度と推測され、国際自然保護連合(IUCN)のレッドデータブックでは絶滅危惧種(EN)に指定されています。
言うまでもなく、またいつものことですがこれは、人間による森林伐採や農地拡大などでの生息地域のの影響で生息域が急激に縮小していること、さらにレッサーパンダの毛皮や生体を狙った密猟による犠牲があとを絶たないことにあります。動物園のみの飼育となった動物は、絶滅の可能性が高くなります。減少をせめて今のうちに食い止めたいものです。
風太くんの誕生祭は過ぎてしまいましたが、9月の「レッサーパンダ・デー」にむけて、動物園、民間、自治体挙げての15歳お祝いのさまざまなイベントは今後も続くようです。風太とその一家と新参の仲間たちに萌え狂いにお出かけしてみてはいかがでしょうか。
レッサーパンダの風太くん誕生!千葉市動物公園の公式サイト風太一族の繁栄二足で立つ動物と歩く動物-その差は何か:レッサーパンダの二足起立行動と樹上行動の特徴が意味するもの 松村 秋芳 藤野 健