伝統野菜、地域野菜の魅力を見直そう、次の世代に繋いでいこうとする流れが全国各地で起きているそうです。栽培に手間がかかる伝統野菜、地域野菜ですが、その分、味わい深く形にも個性があり、スーパーなどで流通している野菜では飽き足らない人々から再び注目を集めています。また、若手の作り手によって新しい食べ方を提案しながら、郷土料理の豊かさをも発信する動きが見られるそうです。
日本の伝統野菜の代表格として「大根」がありますが、これがまさに地域野菜であり、産地によって様々な形質を持ちます。例えば、鹿児島県の「桜島大根」は世界最大の大根とも言われ、丸々とした形状で6kg前後が平均的な重さですが、中には30kgを超えるものもあります。また、煮くずれしにくく煮物に最適。さつま漬け、という酒粕漬けで味わう方法もあります。岐阜・愛知県の「守口大根」は地中に深く伸び、根が2mにもなるそうです。大根は通常60日程度の栽培だそうですが、守口大根は90日を要し、深く伸びるために、柔らかな土でのみ育ちます。宮崎県の「糸巻き大根」は西米良村で約500年前から栽培されていたそうです。通常の大根より糖度が高く、果肉がぎっしりと緻密なんだとか。筆者の身近で見られる大根はいつも決まった形のものばかりで、地域によってこれほどに個性があるとは驚きです。食べ比べしたくなりますね。
いかがでしたか?安定的に野菜が手に入るありがたさを感じつつ、個性的な伝統野菜や地域野菜も積極的に取り入れたいですね。
出典:
農林水産省「野菜をめぐる新しい動き 伝統野菜の実力」