ところで、ビジネスマンのデートになぜそんなに天気予報が重要なのでしょうか。
それは、とりわけ25歳以上の大人女子が、お天気の影響をたいへん受けやすい生きものだから・・・そう、彼女たちも高校生くらいまでは、好きな彼氏や親友と一緒なら、ナマ足が寒風にさらされようが 直射日光が顔に当たりっぱなしだろうが頓着せず何時間でも語り合うことができました。けれど大人になった今、たとえ愛しい人が立ててくれたプランでも(それを心から感謝している場合でも)寒さ暑さからくる不快感にはどうにも勝てない体に成長(老化)してしまったのです。とくに冷えはダイレクトに心身の不調を招きます。男性の皆さんにはワガママにしか聞こえないような「寒いから帰りたい」などというつぶやきも、大人女子にとっては魂の叫び。不機嫌になっているのは雨で寒いからではなく、その不快な状態が放置されたままなのが哀しいのだと理解していただいて差し支えありません。
雨の日にはカサ(屋根)を、雪の日には暖かさを。攻めてくるものから彼女をガードするプランを立てるのが、成功の秘訣といえましょう。そういえば昔読んだ恋愛小説に「今日はすごく寒いから、ストッキングをはいた脚が暖かくあってほしい。だから掘り炬燵の店を選んだ」というようなくだりがあったのを思い出しました。十代だった当時はピンとこなかったのですが、今ならその対応の有り難さがよくわかります。ゆとりがなければ到底思いつかない心配り。大人デートは、行き先そのものよりも心地よい体感が何より重要なのですね。
そんな包容力によって、雨雪や寒さはむしろ記憶に残るスペシャルな思い出に。カサの中の親密さ、距離の近さ。北風を避けたお店のホットドリンクから立ちのぼる湯気。積もる雪に一緒に立ち向かったという同盟感。等々・・・いつも以上に彼を頼もしく感じるデートになりそうです。
現在の
⻑期予報サービスは、1ヶ⽉先までの気温と降⽔量を細かく把握することもできるといいます。その日の予報がわかっていれば、空模様や気温の変化に合わせてプランを調整することも可能ですね。天気を味⽅につけることが、モテるビジネスマンになる意外な近道といえるかも? 悪天候にも動じることなく女性をエスコートできる男性って、想像するだけでもすごくかっこいいですものね。