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    全国の活火山の火山の状況に関する解説資料

    本日、全国の活火山の活動状況や警戒事項を取りまとめた月間火山概況(平成30年8月)を発表しました。その概要は以下のとおりです。詳しくは月間火山概況及び火山活動解説資料を参照ください。

    火山活動の状況及び予報警報事項

    桜島の南岳山頂火口では、活発な噴火活動が継続しており、今後も南岳山頂火口を中心に引き続き噴火活動が継続すると考えられます。南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。

     口永良部島では、5日から火山ガス(二酸化硫黄)の放出量が増加し、15日に新岳の西側山麓付近のやや深い場所で火山性地震が増加しました。この火山性地震の震源は2015年5月の噴火前に発生した地震と概ね同じ場所であると推定されたことから、今後、火山活動が更に高まり、居住地域に重大な被害を及ぼす噴火が発生する可能性があると判断し、15日に噴火警報を発表し、噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から4(避難準備)に引き上げました。16日以降は新岳の西側山麓付近のやや深い場所を震源とする火山性地震は観測されていません。また、火山ガスの放出量に更なる増加は認められず、噴煙や熱異常域の状況に特段の変化は認められないなど、火山活動の更なる高まりは認められなかったことから、居住地域に重大な被害を及ぼす噴火が発生する可能性は低くなったと判断し、29日に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを4(避難準備)から3(入山規制)に引き下げました。一方で、8月に入ってから、火山活動が高まった状態となっていますので、新岳火口から概ね2kmに影響を及ぼす噴火の可能性があります。新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。また、向江浜地区から新岳の南西にかけての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。

     西之島では、7月12日に噴火活動が再開しましたが、7月下旬以降噴火は観測されていません。2013年以降、噴火活動を繰り返しており、今後も噴火が再開する可能性が考えられます。火口から概ね1.5kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石や溶岩流に警戒してください。

     草津白根山(白根山(湯釜付近))では、湯釜付近を震源とする火山性地震の活動は、増減を繰り返しています。また、湯釜周辺の傾斜計で観測されている地殻変動は、8月下旬頃から概ね停滞しています。湯釜火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。

     草津白根山(本白根山)では、火口付近の地震活動が継続しています。1月23日と同様な噴火が発生する可能性は否定できません。本白根山鏡池付近から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。

     霧島山(えびの高原(硫黄山)周辺)では、硫黄山の活発な噴気活動が続いています。GNSS連続観測では、硫黄山近傍の基線で、6月上旬から伸びの傾向が続いています。えびの高原の硫黄山から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。

     霧島山(新燃岳)では、6月28日以降、噴火は観測されていません。火口直下を震源とする火山性地震は、26日に一時的に増加するなど、概ね多い状態で経過しました。GNSS連続観測では、霧島山の深い場所でのマグマの蓄積を示すと考えられる基線の伸びは緩やかに継続しており、火山活動の長期化やさらなる活発化の可能性もあります。弾道を描いて飛散する大きな噴石が新燃岳火口から概ね2kmまで、火砕流が概ね1kmまで達する噴火の可能性があります。そのため、新燃岳火口から概ね2kmの範囲では警戒してください。

     諏訪之瀬島では、今期間噴火は観測されませんでした。長期にわたり噴火を繰り返していることから、今後も火口周辺に影響を及ぼす程度の噴火が発生すると予想されますので、火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。

     硫黄島では、火山性地震が9月8日(期間外)から増加しています。また、GNSS連続観測では、地震活動と同時期から通常より大きな隆起が観測されています。従来から小規模な噴火がみられていた領域や沿岸では噴火に警戒してください。

     吾妻山では、火山性地震が8月中旬頃からやや多い状態で経過し、9月8日から9日にかけて(期間外)増加がみられました。また、7月22日の火山性微動の発生以降、傾斜計で観測されている地殻変動が継続しています。これらのように、火山活動に高まりが認められますので、今後の火山情報に注意してください。

     浅間山では、火山性地震はやや少ない状態となり、浅間山の西側の膨張を示すと考えられる地殻変動もみられていません。また、山頂火口からの噴煙や火山ガス(二酸化硫黄)の放出量も少ない状態となっています。これらのことから、30日に噴火予報を発表し、噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から1(活火山であることに留意)に引き下げました。火口から500mの範囲に影響を及ぼす程度のごく小規模な噴火の可能性がありますので、火山灰噴出や火山ガス等に注意してください。


     その他の火山の活動状況に特段の変化はありません。

     レベル3(入山規制)

     入山危険

     レベル2(火口周辺規制)

     火口周辺危険

     レベル1(活火山であることに留意)

     活火山であることに留意

     周辺海域警戒

     活火山であることに留意(海底火山)

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