非常に強い台風2号　あす「猛烈な」勢力でグアム島を直撃　週末は沖縄に影響か(気象予報士福冨　里香 2023年05月23日)

非常に強い台風2号　あす「猛烈な」勢力でグアム島を直撃　週末は沖縄に影響か

日本気象協会本社

福冨　里香

公開：2023年05月23日16:55

台風2号「マーワー」は、きょう23日午前9時に「非常に強い」勢力となり、眼がくっきり。今後さらに発達し、あす24日(水)には一番上の「猛烈な」勢力となり、グアム島を直撃。先島諸島など沖縄地方は、今週末から海上は大しけになるなど影響が出るおそれ。来週は本州付近に梅雨前線が延びる予想で、台風+前線=大雨パターンも考えられるため警戒が必要です。

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非常に強い台風2号　眼がくっきり　あす24日にグアム島直撃か
海面水温30℃前後エリアを進み急発達
一番上のランク「猛烈な」勢力に
台風+前線=大雨のパターンのおそれも

非常に強い台風2号　眼がくっきり　あす24日にグアム島直撃か

台風2号は、きょう23日9時に「非常に強い」勢力となりました。23日15時現在、マリアナ諸島付近を1時間に15kmの速さで北へ進んでいます。中心気圧は935hPaと、23日9時から6時間でさらに20hPaも低くなり、「眼がくっきり」してきました。

今後、台風2号はさらに発達しながらグアム島などがあるマリアナ諸島を北西へ進み、あす24日(水)の午後にはグアム島を直撃する予想です。その後、26日(金)にはフィリピンの東へ進むでしょう。28日(日)には、進路を西北西と、やや北よりに変える見込みです。

今週末以降、先島諸島など沖縄地方に近づくおそれがあるため動向に注意が必要です。

海面水温30℃前後エリアを進み急発達

台風2号が進むエリアは、海面水温が30℃前後(平年差+1℃)と高く、水蒸気をたっぷりと補給しながらさらに発達する見込みです。

一番上のランク「猛烈な」勢力に

あす24日(水)には、一番上のランクの「猛烈な」勢力となる見込みです。25日(木)はやや勢力を落とし「非常に強い」勢力となりますが、26日(金)から再び「猛烈な」勢力となり、27日(土)には中心気圧900hPaと、中心付近の最大風速60m/s、最大瞬間風速85m/sと、5月としては異例の急発達となりそうです。

5月に台風が「猛烈な」勢力になれば、2015年の6号以来、8年ぶりです。

台風+前線=大雨のパターンのおそれも

今回の台風2号の動向には、まだ幅がありますが、今週末以降、本州付近には前線が延びてくる予想です。台風+前線=大雨のパターンになることも考えられるため警戒が必要です。

過去にも、5月に台風+前線の危険な組み合わせで、記録的な大雨となり大きな被害が出た事がありました。2011年の5月は、本州付近に梅雨前線が停滞しているところに台風2号が北上、台風+前線の危険な組み合わせとなり、沖縄や西日本を中心に記録的な大雨となり農作物などに大きな被害が出ました。偶然ですが、台風番号は今回と同じ「台風2号」で、台風の発生場所もカロリン諸島と同じです。

台風シーズンは8月・9月ですが、5月でも発達し、列島に大きな被害をもたらす事があるため、今後の動向に注意が必要です。