27~28日は北アルプスで吹雪 北陸の標高の高い峠道でも雪か 早めのタイヤ交換を
27日(月)~28日(火)は、冬型の気圧配置が強まり、北陸地方にこの秋一番の寒気が流れ込むでしょう。北アルプスでは本格的な降雪となり、稜線ではふぶいて見通しが悪く、登山は危険な状態となります。稜線の高い所だけでなく、標高1000メートル以上の峠でも降雪の可能性があります。峠越えを予定されている方は冬タイヤの準備が必要です。
北アルプスの稜線では27日から雪に変わり本格的な冬山の世界へ
26日(日)夜にかけて、日本海や本州の南の海上の低気圧が東の海上へ進み、27日(月)には本州付近は西高東低の冬型の気圧配置となるでしょう。北アルプスの稜線で雪になる目安の上空3000メートル付近で0℃以下の寒気が27日(月)未明には北陸地方まで南下する見込みです。
このため、立山や白馬岳・槍・穂高連峰など北アルプスの稜線や白山の山頂部では27日(月)朝には雪に変わるでしょう。28日(火)日中が寒気のピークとなり、上空3000m付近でマイナス9度以下の寒気が北アルプス方面に流れ込むでしょう。このため、本格的な降雪や低温となりそうです。上空の風向きが西寄りのため、剱・立山連峰で特に降雪量が多くなりそうです。
風も強まり、上空3000m付近の風速は20m/s以上となる見込みです。これは全般的な風速の予想のため、稜線の鞍部など、風の吹き抜ける場所ではさらに強い風が吹くでしょう。ふぶいて見通しが悪くなり、登山は危険な状態となります。27日(月)と28日(火)に登山を予定されていた方は中止または登山計画の変更をお願い致します。
29日(水)には急速に天気が回復しますが、北アルプスは冬山の世界に変わっていると見込まれるため、登山は本格的な冬装備が必要です。また、降雪量によっては雪崩の危険があることから、現地での最新の情報に十分に注意し、場合によっては雪崩ビーコンなどの持参が必要になる可能性もあります。
30日(木)以降も雪が残り、登山道の凍結のリスクがありますので、これからのシーズンの北アルプスの登山は本格的な冬山装備と技術が必要になるでしょう。
標高の高い峠道も雪の可能性 冬タイヤ準備を
28日(火)は、上空1500メートル付近で0度の寒気が北陸地方まで南下するでしょう。このため、28日(火)朝や28日(火)夜~29日(水)朝にかけては、標高1000m以上の峠でも降雪の可能性があります。
富山方面から北アルプスの安房トンネルを越えて長野県松本経由で東京方面へ行くルートを走行される方は、冬タイヤの準備が必要です。
国道17号の新潟・群馬県境にある三国峠でも雪のまじる可能性があります。こちらは積もる心配はありませんが、冬タイヤに変えた方が安心です。
紅葉のシーズンを迎えている白山・白川郷ホワイトロードでも標高の高い区間を中心に降雪の可能性があります。降雪による通行止めの可能性がありますので、お出かけを予定されていた方は最新の情報を確認するようにしてください。
平地は大気不安定 落雷・竜巻などの激しい突風・ひょうに注意 総雨量が多くなる所も
27日(月)からの寒気では、平地で雪の心配はありませんが、大気の状態が非常に不安定になるでしょう。
日本海の海面水温は、北陸の周辺で21~23度となっており、平年より2度前後高くなっています。一方、28日(火)を中心に上空5500メートル付近ではマイナス20度以下となるでしょう。一般に地上や海面の温度と上空5500メートル付近の温度差が40度以上となると大気の状態が非常に不安定となるとされており、今回はその基準以上の温度差となっています。
27日(月)~28日(火)にかけて、局地的に積乱雲が発達しやすく、落雷や竜巻などの激しい突風、ひょうに注意が必要です。現段階では新潟県の下越を中心に発雷確率が高くなっていますが、富山県以西でも沿岸部を中心に雷雲の発達に注意が必要です。
雨は29日(水)午前中にかけて続く所があり、きのう25日(土)からの総雨量は100ミリを超える所があるでしょう。局地的に雨脚の強まる所もありそうです。土砂災害に注意して下さい。
タイヤ交換は早めがおススメ
北陸地方の初雪の平年日は新潟で11月23日、金沢で11月24日、富山と福井で12月3日となっています。しかし、内陸部や山間部ではこれより早く雪が降り始めることや、東京・名古屋・大阪など大都市圏に出るには標高の高い峠を越す必要があります。車で大都市圏への移動や山間部にお住まいの方は11月前半のなるべく早い段階でタイヤ交換を済ますことをお勧めします。
また、平地で生活をされる方も早めの交換がおススメです。今年は日本海の海面水温が高く、上空に寒気が流れ込んだ場合に例年以上に大気の状態が不安定になりやすくなっています。このため、雪は降らなくてもアラレやひょうにより、道路が白くなるおそれがあります。北陸地方の平地のタイヤ交換の時期は11月後半が目安となっていますが、初雪の前からあられやひょうのリスクがあることから、目安時期にこだわらず、できる限りタイヤ交換は早めに済ます方が良いでしょう。