
22日朝の静岡県内は強い冬型の気圧配置で上空に真冬並みの寒気が流れ込みました。このため、19ある観測地点のほとんどで今シーズン一番の冷え込みとなりました。
寒さの理由を気象予報士が解説です。冬に困らない寒さ対策グッズも紹介します。
小塚恵理子 気象予報士:
静岡市葵区の麻機遊水地。気温は1.4℃です。そしてご覧ください。畑の周りの水も凍ってしまっています
22日朝の県内は冬型の気圧配置の影響で気温が下がり、最低気温は静岡市井で-5.6℃、浜松市佐久間で-4.6℃など17の観測地点で今シーズン一番の寒さとなりました。
斉藤力公 記者:
午前7時半のJR静岡駅南口です。現在もこちらはまだ日が昇っておらず、体の芯から冷えるようなそんな空気が張り詰めています
静岡駅前では厚手のコートを着たり、ニット帽や手袋をしたりした人たちが急ぎ足で通勤・通学する姿が目立ちました。
女性:
きのう(21日)も寒かったが、きょう(22日)は一段と寒いと朝起きた時に感じました
男性:
いつもはライトダウンだが、ダウンに変えてきた
また、伊東市の一碧湖では湖面の一部に厚さ1mmほどの氷が張ったほか、湖畔では長さ3cmほどの霜柱が見られました。
22日は日中も気温が上がらず、19ある観測地点のうち最高気温が10℃を超えたのはわずか2地点と寒い1日となりました。
気象台によると22日が寒さのピークで、来週にかけて平年並みの気温に戻る見通しです。
売れている冬の対策グッズは?
福島流星 記者:
静岡市の市街地にあるこちらの店舗では、スタッドレスタイヤの売り上げはそれほど多くありませんが、代わりに冬の対策グッズが売れているといいます
オートバックス 静岡流通店・石川徹フロア長:
解氷のスプレーですね。霜が降りたときに使えるスプレータイプのものが手軽に使えるという面でよく売れています
こちらの店の1番人気は、フロントガラスについた霜や氷を素早く溶かす「解氷スプレー」。
JAF静岡支部によると熱湯はガラスが割れる可能性があり、急いでいる場合にはこうした解氷スプレーが有効だということです。値段は500円~1000円ほどで、気温が下がり始めたここ最近 売り上げを伸ばしているといいます。
また朝バタバタしたくない人におすすめだというのが「凍結防止カバー」です。夜のうちにかけておくことで氷や霜の付着を防ぐことができ、取り外しも簡単だといいます。値段は1000円~3000円ほどです。
そのほかにもタイヤチェーンでここ数年よく売れているのが、布製のものです。
金属タイプのものよりも耐久性は劣りますが、持ち運びや取り付けが簡単なのが人気の理由です。
オートバックス 静岡流通店・石川徹フロア長:
急に寒くなったり雪が降ったりすると商品が一気になくなる可能性があるので、早めの準備をオススメします
年末年始に出かける機会が増えるなか、車のトラブルを避けるためにも早めの準備が必要です。
なぜこんなに寒い?
県内は寒い日が続いていますが、なぜこんなにも寒くなったのでしょうか。
小塚恵理子 気象予報士:
今が寒気の放出期だからです。これは北半球を上から見た地図です。寒気は北極で作られますが、その寒気をため込む蓄積期と放出する放出期があり、それを繰り返しています。今は放出期です。寒気が南に流れ出していて、その方面がひとつが日本方面となっています。
小塚恵理子 気象予報士:
どのくらい寒気が入ってきたかというと、上空1500m付近、-6℃以下の寒気が県内まで下がってきました。これは平年より5℃ほど低く、真冬並みの非常に強い寒気です。もし天気が崩れれば、平地でも雪が降るほどの強い寒気です。
-今後 この厳しい寒さはどうなりますか?
小塚恵理子 気象予報士:
上空の寒気の予想を見てみましょう。強い寒気-6℃の線に注目すると、23日の夜は少し北へと動きますが、まだ平年よりも低い状態が続きます。24日はさらに北へと上がり、ほぼ平年並みとなる見込みです。徐々にこの強い寒気は抜けていく予想です。
小塚恵理子 気象予報士:
週間予報を見ると23日の朝はまだ厳しい冷え込みで昼間も真冬並みの気温ですが、24日は平年並みです。来週はさらに気温が高くなる日もあり、年末年始にかけては寒さは和らぐ見通しです。
強い寒気の影響は23日までとなりそうです。