タワーマンションから激しく燃え盛る炎。
その隣のベランダで、助けを叫ぶ人が...。
18日午前9時半過ぎ、東京・荒川区南千住の39階建てのタワーマンションで火災が発生。
警報が鳴る非常階段を下りる人たち。
マンション内に設置されている送水管から、ホースが伸びているのが確認できる。
火が出たのは5階の部屋で、この火災で男女2人が逃げ遅れたが、隣の部屋のベランダに移るなどして救助された。
このうち80代の女性が煙を吸い、病院に搬送されたという。
火は、火元の部屋のおよそ20平方メートルを焼いて消し止められ、上の階や隣の部屋に燃え広がることはなかった。
一方で、海外で起きた高層マンションの事例。
2017年、イギリス・ロンドンで起きたタワーマンションの火災。
最上階まで炎に包まれ、72人が犠牲になった。
そうした中で、今回起きた高層マンション火災。
ほかの部屋に燃え広がらなかった理由について、元麻布消防署長の坂口隆夫さんは「(日本の)マンションは建築基準法・消防法で厳しく規制されてますから、火災が発生した住戸以外は延焼しない構造になっている。これは外国と違うところ」と指摘した。
坂口さんによると、住居ごとに耐火構造の壁や床、天井で区画されて、ドアも防火扉になっているという。
元麻布消防署長・坂口氏「11階以上の階には、消防法でスプリンクラーが義務設置となっている。火災のときには基本的に2方向避難が確保されている。隣のベランダとの間が隔板で仕切られていて、蹴破れば隣のベランダに避難できる」