
石川県津幡町の夏の風物詩として親しまれてきた大滝の流しそうめん。今年8月に発生した食中毒で最終的な患者数が892人に上り1989年以降、過去最多となったことが分かりました。
津幡町河合谷地区にある木窪大滝(きのくぼおおたき)の流しそうめん。毎年、夏になると多くの人でにぎわう人気スポットです。この夏は、コロナ禍でストップしていた流しそうめんが4年ぶりに復活。この日も、多くの人が涼をとっていました。
しかし、湧き水に混入したカンピロバクターによって食中毒が発生してしまいました。
県によりますとこれまで1298人から相談が寄せられ、症状などを確認した結果、このうち892人が食中毒の患者と確定しました。これは1989年、平成になって以降、県内で発生した食中毒の患者数としては最も多くなりました。
患者は18都府県の1歳から80代の男女で、611人が医療機関を受診、22人が一時入院しましたが、重症患者はおらず、いずれも回復したと言うことです。
流しそうめんを運営していた大滝観光は先月5日、損害賠償の支払いを終えた時点で廃業すると発表。県はこの食中毒を受け、井戸水や湧き水を利用する飲食店に対し年に1回の水質検査などを徹底するよう通知を出しています。